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ツルハ、ウエルシア経営統合へ~2兆円規模のDgs連合体誕生

薬+読 編集部からのコメント

イオン、ツルハHD、ウエルシアHDが、経営統合に向けた協議開始に合意し、資本業務提携契約を締結しました。イオンの主導により両社の経営統合が実現すれば、売上規模は2兆円を超え、全国で展開する店舗数も5000を超えるなど、日本最大のドラッグストア連合体が誕生します。

 イオンが主導

イオン、ツルハホールディングス、ウエルシアホールディングスは2月28日、経営統合に向けた協議を開始することに合意し、資本業務提携契約を締結した。イオンが主導する形で両社の経営統合が実現すれば、売上規模は2兆円を超え、全国に展開する店舗数も5000を超えるなど、日本最大のドラッグストア連合体が誕生する。

3社は今回、日本のみならず東南アジアをはじめとするグローバル規模で生活者の未病、予防、治療に関連する高次な「ヘルス&ウエルネス」の実現を目指し、経営統合の協議を開始することになった。

 

この目的を実現するため、資本業務提携を締結することを決めた。各社の持つ経営資源を最大限に生かして連携することによって、様々な分野でシナジーを発揮して日本最大のドラッグストア連合体として競争力を獲得し、アジアナンバーワンのグローバル企業への成長を目指す。

 

今後の経営統合に向けては、まずイオンがツルハHDの普通株式を追加取得し、ツルハHDを持分法適用関連会社とする予定。その後、ツルハHDを親会社とし、ウエルシアHDを完全子会社とする株式交換による経営統合を行う。

 

さらに、両社の経営統合が完了した後、イオンはツルハHD株式の議決権割合が過半数以上51%未満となる範囲で追加取得することで、ツルハHDを連結子会社化し、ツルハHDはイオングループ傘下でヘルス&ウエルネス事業を担う中核子会社となる。

 

特にツルハHDによるウエルシアHDの完全子会社化、イオンによるツルハHDの連結子会社化については、遅くとも2027年内に最終合意し、契約締結を目指すとしている。

同日、札幌市内とオンラインで記者会見したイオンの吉田昭夫代表執行役社長(写真左)は、今回の経営統合について「3社対等の立場で十分協議の上、慎重かつ迅速に進めていきたい」との考えを示した。

 

ツルハHDの鶴羽順社長(写真中央)は、「スキーム的には上下というものがあるが、あくまでも精神は対等だ。どちらが上か下かというよりも、この体制にすることでよりシナジーを早期に実現したいということが一番の目的」と対等の立場を強調。

 

ウエルシアHDの松本忠久社長(写真右)は、「3社で持つ経営資源を最大限活用し、様々な分野でシナジーを発揮して日本最大のドラッグストア連合ができるものと考えている。圧倒的な競争力の獲得とアジアナンバーワンのグローバル企業への成長を目指していきたい」と意気込みを語った。

 

また、調剤事業の方針について、鶴羽氏は「当然、大きな規模になるのでシナジーが見込めると思っている。具体的な戦略については3社間で今後協議する予定だ」と説明。

 

松本氏は、「薬価の引き下げなどがあり、調剤の収益改善は非常に難しくなってくると思うが、その中でいかに技術料を上げていくかという課題が一方ではあると思う。技術料を上げるために、われわれが持っている今までの知見を、フルにツルハHDと共有して高めていきたいと思っている」と話した。

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出典:薬事日報

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