医療

薬学部に化粧品学講座開設~次世代人材の育成目指す 東京理科大学、桃谷順天館

薬+読 編集部からのコメント

東京理科大学が、化粧品メーカーの桃谷順天館と化粧品に関する包括的・体系的教育、美と健康の研究活動を行う社会連携講座「化粧品学講座」を薬学部に設置。産業転換期にある化粧品産業において、薬学と化粧品をつなげ次世代を担う人材育成を図ります。

東京理科大学は今月から、化粧品メーカーの桃谷順天館と化粧品に関する包括的・体系的教育、美と健康の研究活動を行う社会連携講座「化粧品学講座」を薬学部に設置した。設置期間は来年3月までの1年間。産業転換期にある化粧品産業において、薬学と化粧品をつなげ次世代を担う人材育成を図る。

 

化粧品学の講義では、日本化粧品検定1級・2級に必要な知識を修得することができ、講義を受けた学生が将来のキャリア選択の手がかりを得られるようにする。

 

同社は1885年創業の大阪に本社を置く老舗化粧品メーカーで従業員は387人。桃谷誠一郎社長は同大薬学部出身である。

 

同連携講座では「化粧品学」を開講し、皮膚科学の基礎から専門知識をはじめ、化粧品の種類や使い方、薬事関係まで包括的・体系的に講義する。担当教員には同大薬学部の真野泰成教授が就き、共同研究員として桃谷順天館執行役員の瓜野松雄氏が参画する。

 

具体的には、▽皮膚の構造・仕組みと動き▽化粧品使用の基礎知識▽肌悩みに対する化粧品の使い方(現役研究員等が講義)▽化粧品の研究開発・製造(現役研究員等が講義)▽各種化粧品の種類と役割▽香りについて(調香師等が講義)▽化粧品に関わる法規制や安全性について(現役専門社員等が講義)――などを計画。講義内容により化粧品に精通した講師や研究員を招き、最新の製品開発手法など実践的な知識も学ぶことで、美容科学と薬学の両分野の知見を融合させた新たな価値創造の可能性を探究する。

 

グローバルにおけるサステナビリティ意識の急速な浸透や革新的デジタルテクノロジーの飛躍的進化、さらには韓国を筆頭とする新興市場からの競争力のある製品台頭により、化粧品産業は構造的変革期を迎えている。両者は同連携講座を通じて研究・教育の充実を図り、産業転換期における複雑な課題に対応できる高度な分析力と創造性を兼ね備えた次世代専門人材の育成を目指す。

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出典:株式会社薬事日報社 

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