処方調整に役立つガイド作成~高齢者の多剤服用対策へ 長寿医療研究センター
国立長寿医療研究センター薬剤部・高齢者薬学教育研修室の溝神文博氏らのグループは、高齢者のポリファーマシー対策に向け、多職種間の円滑な情報共有と患者の安全向上を目指した薬剤師向けガイド「切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書作成ガイド」を作成した。
同ガイドは厚生労働科学研究費補助事業の一環として作成したもので、ポリファーマシー対策を進めるために薬の情報だけでなく、高齢者の健康状態や生活環境を含めた幅広い情報を共有することが重要と指摘。薬剤師が医療機関へ情報提供する際に用いる「薬剤管理サマリー」から「薬物療法情報提供書」という新しい名称とすることで、薬の処方調整に役立つ情報をより詳細に提供できる仕組みを示している。
具体的には、薬物療法情報提供書の概要、作成手順、各項目の詳細な解説、多職種間での情報共有の考え方を明記。主に病院薬剤師が薬物療法情報提供書を作成し、患者の活用場面として高齢者を対象としている。
また、医療環境として急性期病院、回復期病院、慢性期病院などの医療機関を想定。情報提供先は薬剤師が受け取ることを想定しているが、医師・歯科医師、看護師、管理栄養士、リハビリテーション専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)、医療ソーシャルワーカーなどの多職種も連携して情報を受け取ることも考慮している。
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出典:株式会社薬事日報社
薬+読 編集部からのコメント
国立長寿医療研究センター薬剤部・高齢者薬学教育研修室の溝神文博氏らのグループが、高齢者のポリファーマシー対策に向け、多職種間の円滑な情報共有と患者の安全向上を目指した薬剤師向けガイド「切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬物療法情報提供書作成ガイド」を作成しました。