医療費

日本総研 成瀬氏「財政効果見込みにくい」 ~ OTC類似薬の保険除外

薬+読 編集部からのコメント

日本総合研究所調査部の成瀬主任研究員が、現役世代の社会保険料負担軽減に向けた医療保険制度改革の方向性を提示したレポートを公表。「保険料率を顕著に引き下げるほどの財政効果は見込みにくい」と指摘しています。

日本総合研究所調査部の成瀬道紀主任研究員は、現役世代の社会保険料負担軽減に向けた医療保険制度改革の方向性を示したレポートを公表した。来年3月に導入予定のOTC類似薬の保険給付見直しなどが進められているものの、「保険料率を顕著に引き下げるほどの財政効果は見込みにくい」と指摘。患者負担の見直しに加え、医療提供体制の効率化を含めた改革が不可欠との認識を示した。

 

成瀬氏は、現役世代人口の減少や高齢化の進展を背景に、社会保険料負担の軽減に向けては医療保険料率の抑制が最大の論点になると分析。保険料率を抑制する手段として、▽公費投入の拡大▽患者自己負担の増加▽医療費総額そのものの抑制――を挙げた。

 

患者負担見直しの具体策としては、来年3月に施行予定のOTC類似薬の保険給付見直し(一部保険外療養制度)を例示。同制度では、OTC医薬品と成分・投与経路が同一で1日最大用量も同じ77成分を対象に、薬剤費の4分の1を患者が追加負担する。厚生労働省の「OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会」の中間取りまとめでは、癌患者や難病患者、長期使用が医療上必要な患者などについては追加負担の対象外とする方向で整理された。

 

成瀬氏は、OTC類似薬の見直しや高額療養費制度の自己負担限度額引き上げだけでは、保険料率引き下げに十分な財政効果は期待しにくいと指摘。病床削減やリフィル処方箋の活用、地域フォーミュラリの推進など、供給側改革も必要との考えを示した。

 

政府の「経済財政運営と改革の基本方針2026」(骨太の方針)でも、OTC類似薬見直しの施行や対象範囲拡大の検討、リフィル処方箋活用、フォーミュラリの全国展開などが盛り込まれている。

 

成瀬氏は、OTC類似薬の保険給付の見直しの実施に向けた技術的検討会の構成員を務めている。

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出典:薬事日報

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