
医療に欠かせない職種でありながら、どこか影が薄いと言われてしまうこともある、薬剤師という哀しき存在……。「あるある話」を通して、もっと知ってください。私たち薬剤師のこと!
薬剤師なら読める?「達筆」過ぎる医師の処方箋【薬剤師のあるあるシーン#23】

多くの病院やクリニックがオーダリングシステム(医師の医療指示をオンライン上で伝達できるシステム)を採用するようになり、手書きの処方箋を日常的に目にすることは、今は少ないのだと思います。それでも、病院なら頓服薬や至急の処方箋、災害時などに目にする機会もあるのではないでしょうか。
私がまだ駆け出しの病院薬剤師だった頃は、定期の処方箋も手書きのところが多いという状況でした。手書き文字には人となりが表れるといいますが、本当に人それぞれで、中には「達筆」過ぎて読みにくい医師も……。数字なのか文字なのか、筆の流れなのか、判断に迷うこともしばしば。
そんなときは、まず周りの薬剤師に確認し、それでも分からないときは医師本人に確認するのが常でした。最初から本人に確認するのでは、時間がかかってしまいますからね。
処方箋の書き方の面では、厚生労働省「内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会」が2010年に報告書を公表し、標準化が進められました。その結果、「○○錠○mg 1日3錠 分3 毎食後 14日分」のようにとても分かりやすく書かれるようになりました。それでも手書きの処方箋だと、ドイツ語の略語などが使われたり、規格の記載が抜けていたりして、調剤に手間取ることがたびたびあるでしょう。
参照元:厚生労働省|内服薬処方せんの記載方法の在り方に関する検討会
参照元:神奈川県薬剤師会|院外処方箋の正しい書きかた(改訂11版)
ちなみに、患者さんの中には、自分の処方箋の内容が分からなくて、不安に思う方もいるかもしれません。そんな時は、どうぞ遠慮なさらず、私たち薬剤師に声をかけてください。

東北大学薬学部卒業後、ドラッグストアや精神科病院、一般病院に勤務。現在はライターとして医療系編集プロダクション・ナレッジリングのメンバー。専門知識を一般の方に分かりやすく伝える、薬剤師をはじめ働く人を支えることを念頭に、医療関連のコラムや解説記事、取材記事の制作に携わっている。
ウェブサイト:https://www.knowledge-ring.jp/





