アレグラFXを第2類へ‐高用量イブプロフェンは指定第2類
薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会の安全対策調査会は5月26日、製造販売後調査を終了した第1類医薬品4成分のリスク区分を審議し、花粉症など鼻炎用内服薬の「フェキソフェナジン塩酸塩」(サノフィ:アレグラFX)など3成分を第2類医薬品に引き下げ、1日最大服用量が600mgの解熱鎮痛剤の「イブプロフェン」(大正製薬:ナロンメディカル、佐藤製薬:リングルアイビー錠α200)を指定第2類医薬品に引き下げる案をまとめた。今後、パブリックコメントの手続きを経て、今夏に開催予定の安全対策部会で改めて検討する。
フェキソフェナジン塩酸塩については、モニター店によるアンケート調査、製造販売後調査の結果から、性器出血などの重篤な副作用が認められたものの、いずれも典型的な副作用が多く、安全性に問題がないと判断。類薬である「ケトチフェンフマル酸塩」などと同様に、リスク区分を第2類に引き下げることを了承した。
また、鼻炎用内服薬の「セチリジン塩酸塩」(佐藤製薬:ストナリニZ、グラクソ・スミスクライン・コンシューマー・ヘルスケア・ジャパン:コンタック鼻炎Z)とアレルギー用点眼薬の「アシタザノラスト水和物」(興和:アイフリーコーワAL)についても、モニター店によるアンケート調査と製造販売後調査の結果により、重篤な副作用が認められなかったことから、リスク区分を第2類医薬品に引き下げ販売しても差し支えないとした。
一方、1日最大服用量600mgのイブプロフェンについては、重篤な副作用として第7脳神経麻痺1件が報告されたが、典型的な副作用であり、安全性に問題がないと判断。類薬である1日最大服用量450mgの「イブプロフェン」が指定第2類医薬品として流通していることも踏まえ、指定第2類医薬品に引き下げて販売することを了承した。
今後、パブリックコメント手続きを経て、安全対策部会で改めて検討する。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2016年5月26日、薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会の安全対策調査会は鼻炎用内服薬の「フェキソフェナジン塩酸塩」、解熱鎮痛剤の「イブプロフェン」は典型的な副作用が多く、安全性に問題がないと判断したとしてリスク区分を第2類に引き下げることを了承しました。今後、パブリックコメントの手続きを経て、改めて検討するということです。