社保給付、過去最高を更新‐医療費の伸び率は低下
国立社会保障・人口問題研究所は8月31日、2016年度の社会保障費用統計をまとめ公表した。医療、年金、福祉などの社会保障給付費の総額は、前年比1.3%増の116兆9027億円と過去最高を更新したが、伸び率は15年度の2.4%より低くなった。医療費の伸び率が0.6%と前年より抑えられた。一方、対GDP比は0.06ポイント増加し、4年ぶりに上昇した。
社会保障給付費を「医療」「年金」「福祉その他」に分類し、部門別に見ると、「医療」は38兆3965億円で前年度に比べて0.6%伸長したものの、15年度の3.8%から大きく低下。
C型肝炎治療薬の影響があった2年前に比べて伸び率は抑えられている。医療費が総額に占める割合は32.8%となった。
「福祉その他」は24兆1291億円で前年比4.2%増、総額に占める割合は20.6%となった。そのうち、「福祉その他」に含まれる介護への給付は9兆6045億円、2.1%増と過去最低の伸び率を更新したが、「医療」の伸び率は上回った。「年金」は54兆3770億円と前年比0.5%増、総額に占める割合は46.5%となった。
一方、社会保障給付費の対GDP比は、前年度から0.06%増え21.68%と、4年ぶりに上昇した。国民1人当たりの社会保障給付費は92万1000円で、前年度から1.4%伸びた。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
医療、年金、福祉などの社会保障給付費の総額は、前年比1.3%増の116兆9027億円と過去最高を更新(国立社会保障・人口問題研究所発表)。国民1人当たりの社会保障給付費は92万1000円となっています。