医療に欠かせない職種でありながら、どこか影が薄いと言われてしまうこともある、薬剤師という哀しき存在……。「あるある話」を通して、もっと知ってください。私たち薬剤師のこと!
白衣を洗濯に出したときのヒヤヒヤする失敗【薬剤師のあるあるシーン #4】
「ポケットの中をきちんと確認してから出そう!」と何度誓っただろう……
昨今はユニフォームとしてスクラブを着用する薬剤師も多いようですね。ああいうカッコいいユニフォームで私も働いてみたかった!
ところで、薬剤師のユニフォームの洗濯は誰がすると思いますか? たいていは勤務先でしてくれますが、自分でする場合もあるのです。私の経験では「自己管理(自分で洗濯)」という職場が2件、「支払いは会社だが、近くのクリーニング店に各自持参し、代表者がまとめて引き取る」という職場が1件ありました。なので、勤務先が定期的に洗濯してくれるというだけで、ありがたいというのが本音です。
とはいえ、慣れてくるとありがたみが薄れてしまい、洗濯日(白衣回収日)を忘れてしまうこともしばしばありました。前日の勤務終了後に指定場所のボックスに入れておくだけなのですが、それを怠って帰宅してしまうのです。
翌朝、誰かの「今日は白衣の日」という言葉を聞いて、(当然、白衣のポケットの中はよく確認せずに)慌てて出すと大変です。親切な業者さんなので、ポケットの中のものはたいてい戻ってきますが、ごくまれに戻らないこともあります。その結果がはっきりと分かるその日(翌週の白衣の日)までヒヤヒヤです。私だけではないと思いますが……。
よくポケットの中に入れておくけれど、戻らなくてもダメージ少なめなのは筆記用具。反対に困るのは使い込んだ「検査値ハンドブック」や「自前のメモノート」です。業務で頻繁に使うから入れてあるわけだし、同じものは入手困難ですから(「検査値ハンドブック」は研修会に参加して入手したもの)。
こんな話、自分の子どもには言えませんね。
東北大学薬学部卒業後、ドラッグストアや精神科病院、一般病院に勤務。現在はライターとして医療系編集プロダクション・ナレッジリングのメンバー。専門知識を一般の方に分かりやすく伝える、薬剤師をはじめ働く人を支えることを念頭に、医療関連のコラムや解説記事、取材記事の制作に携わっている。
ウェブサイト:https://www.knowledge-ring.jp/