創薬・臨床試験

イリボーに女性効能追加‐新薬2件の一変了承

薬+読 編集部からのコメント

薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は2種類の薬の一部変更承認を審議、了承しました。そのうちの1つ「イリボー」は男性の半量で治験を実施し、女性に対する有効性、安全性が確認できたための一変申請とのことです。

薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は4月28日、塩野義製薬の抗うつ薬「サインバルタ」、アステラス製薬の下痢型過敏性腸症候群治療薬「イリボー」の一部変更承認を審議し、了承した。


サインバルタカプセル20mg、同30mg(塩野義製薬):有効成分のデュロキセチン塩酸塩を含有し、線維筋痛症に伴う疼痛の効能・効果、用法・用量を追加する。同剤は、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬で、類薬にプレガバリンがある。

用法・用量は、1日1回朝食後に60mgを経口投与する。投与は1日20mgから開始し、1週間以上の間隔を開けて1日用量として20mgずつ増量する。

未承認薬・適応外薬検討会議の開発要請品目。海外では米国を含む37カ国で承認されている。再審査期間は4年。

 

イリボー錠2・5μg、同5μg、同OD錠2・5μg、同OD錠5μg(アステラス製薬):有効成分のラモセトロン塩酸塩を含有し、女性における下痢性過敏性腸症候群の用量・用法を追加する。類薬には、トリメブチンマレイン酸塩、メペンゾラート塩化物などがある。

用法・用量は、成人女性に2・5μgを1日1回経口投与する。効果不十分な場合は増量することができるが、1日の最高投与量は5μgまでとする。

同剤は、選択的セロトニン5‐HT3受容体拮抗薬で、排便亢進や下痢を抑制する作用を発揮する。既に男性の効能・効果で承認済みだが、女性については便秘などの有害事象の発現率が高かったため、申請を見送っていた。

今回、男性の半量で治験を実施したところ、女性に対する有効性、安全性が確認できたことから一変申請を行った。女性の効能・効果で海外承認はない。再審査期間は4年。

 

 

2件をオーファン指定

また、同部会では2件の希少疾病医薬品の指定を了承した。

リツキシマブ(遺伝子組み換え)(全薬工業):予定する効能・効果は、腎移植および肝移植におけるABO血液型不適合時の抗体関連拒絶反応の抑制。

腎移植、肝移植では、ABO血液型不適合による拒絶反応を避ける目的で、移植前にレシピエントの血液中の抗体を除去する血漿交換法などを行うが、組織由来の免疫応答の発現や易感染性の恐れがあった。

また、ABO血液型不適応移植時の抗体関連型拒絶反応を適応とする医薬品が承認されていないことから、医療上の必要性が高いと判断した。

既に国内の臨床試験で、移植後1年時点の生存率と生着率が100%という結果を示しており、日本移植学会、日本肝移植研究会を中心に、同剤の用量・用法の標準化などが行われていることから、開発の可能性が高いと判断した。

 

メチロシン(小野薬品):予定する効能・効果は、褐色細胞腫におけるカテコールアミン分泌過剰状態の改善およびそれに伴う諸症状の改善。褐色細胞腫は、副腎髄質などに発生する神経内分泌腫瘍で、カテコールアミンの過剰産出によって高血圧症や頻脈に加え、糖代謝異常、脂質代謝異常などを引き起こす疾病。患者数は2900人程度と推定されている。

カテコールアミン過剰分泌に伴う諸症状の治療および予防を目的に、交感神経遮断薬が投与されるが、これまで既存薬で効果不十分な症例に対し、適当な製剤が承認されていなかったため、医療上の必要性が高いと判断した。

同剤はカテコールアミン合成酵素阻害剤であり、厚労省の未承認薬・適応外薬検討会議で日本内分泌学会が要望したもの。既に米国では1979年に承認済み。国内では第I/II相試験が計画されており、開発の可能性は高いとした。

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出典:薬事日報

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