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「ミカトリオ」が継続審議‐3成分の配合意義に疑問

薬+読 編集部からのコメント

2016年4月20日に開催された薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会。小児用抗てんかん薬「オクノベル」など6件が承認されました。高血圧治療用配合剤「ミカトリオ」は血圧症を効能・効果とする降圧薬3成分(テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩・ヒドロクロロチアジド)の配合意義が不明ということから結論が先送りされました。

薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は20日、ノーベルファーマの小児用抗てんかん薬「オクノベル」など6件の承認を審議した結果、5件を了承したが、日本ベーリンガーインゲルハイムの高血圧治療用配合剤「ミカトリオ」については委員から「配合意義が不明」との懸念が示され、継続審議となった。ミカトリオについては、処方実態を調査した上で、配合の合理性が認められた場合に承認を了承する見通し。


 

オクノベル錠150mg、同錠300mg、同内用懸濁液6%(ノーベルファーマ):新有効成分のオクスカルバゼピンを含有し、他の抗てんかん薬で効果不十分な小児患者の部分発作に対する抗てんかん薬との併用療法を効能・効果とする。

 

治験段階で3日間隔で投与されたが、増量期に重篤な薬疹が見られたことから、皮膚科との連携を含め十分に対応できる体制が確認された医療機関、薬局で専門医によって処方が行われるよう措置を取ることが承認条件とされた。

 

用法・用量は、4歳以上の小児に1日8~10mg/kgまたは600mgのいずれか低い方の用量で投与を開始する。

 

増量は1週間以上の間隔をあけて1日の増量幅として10mg/kgまたは600mgのいずれか低い方を超えない範囲で行う。

 

未承認薬等検討会議の要請品目で、再審査期間は8年。既に海外では、世界93カ国・地域で小児・成人てんかん患者の部分発作に対する併用療法、単剤療法の効能・効果で承認されている。

 

ボトックスビスタ注用50単位(アラガン・ジャパン):有効成分のA型ボツリヌス毒素を含有する製剤で、65歳未満の成人における目尻の表情皺の効能・効果を追加した。個人輸入で適応外使用されていたことから同社が国内開発に着手したもので、美容整形で用いるため保険適用外。同注の施注手技に関する十分な知識、経験のある医師のみ用いる措置を取るよう承認条件が付いた。類薬はない。

 

用法・用量は、合計12~24単位を左右の眼輪筋の外側に各3部位(合計6部位)に均等に分割して注射する。再審査期間は4年。海外では66カ国・地域で承認されている。

 

エピデュオゲル(ガルデルマ):有効成分のアダパレンと過酸化ベンゾイルを含有する尋常性ざ瘡治療用配合剤。類薬には、ベピオゲル2.5%、デュアック配合ゲルなどがある。

 

用法・用量は、1日1回洗顔後に患部に適量を塗布する。再審査期間は、既承認薬のベピオゲル2.5%の残余期間である2022年12月25日まで。海外では欧米など56カ国で承認されている。

 

ピコプレップ配合内用剤(フェリング・ファーマ):有効成分のピコスルファートナトリウム水和物、酸化マグネシウム、無水クエン酸を配合した大腸内視鏡検査の前処置薬。大腸内視鏡検査と大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除を効能・効果とする。風味などを改良した服用しやすい製剤として開発された。

 

用法・用量は、1回1包を約150mLの水に溶解し、検査または手術前に2回経口投与する。1回目の服用後は1回250mLの透明な飲料を数時間かけて最低5回、2回目の服用後は1回250mLの透明な飲料を検査または手術の2時間前までに最低3回飲用する。

 

再審査期間は6年。海外では大腸内視鏡検査前の前処置を適応として69カ国で承認されている。欧州では、大腸手術時の前処置の適応についても承認されている。

 

フェブリク錠10mg、同20mg、同40mg(帝人ファーマ):有効成分のフェブキソスタットを含有する経口剤で、癌化学療法に伴う高尿酸血症の効能・効果を追加した。癌化学療法により、腫瘍細胞が急速に崩壊すると細胞内のカリウムなどが血中に大量放出され、高尿酸血症が引き起こされる。類薬には、尿酸分解酵素製剤であるラスリテック点滴静注用がある。

 

用法・用量は、60mgを1日1回経口投与する。再審査期間は4年。海外では33カ国で承認されている。

 

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なお、日本ベーリンガーインゲルハイムの「ミカトリオ配合錠」については、高血圧症を効能・効果とする降圧薬3成分(テルミサルタン・アムロジピンベシル酸塩・ヒドロクロロチアジド)の新医療用配合剤として承認を審議したが、委員から「配合意義が不明」との懸念が示されたため、結論を先送りすることが妥当と判断。継続審議とした。今後、3成分配合の合理性が認められるかどうかが承認の判断材料となる模様。

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出典:薬事日報

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