アムロジピン製剤に劇症肝炎‐添付文書を改訂
厚生労働省は12日、降圧剤のアムロジピンベシル酸塩含有製剤に、重大な副作用として劇症肝炎などが見られたことから、使用上の注意を改訂するよう製造販売業者に指示した。
アムロジピンベシル酸塩(商品名:アムロジン、ノルバスク)については、「重大な副作用」の「肝機能障害、黄疸」の項に「劇症肝炎」を追記。ASTやALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸が現れることがあるため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うよう注意喚起した。また、「横紋筋融解症」と「血小板減少、白血球減少」の項に「無顆粒球症」を追記し、注意を促した。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告によると、直近3年間で劇症肝炎に関連した死亡例が2例あり、このうち1例が因果関係を否定できないケースだったことを受け、添付文書の改訂が適切と判断した。
また、無顆粒球症関連症例が1例、横紋筋融解症関連症例が3例見られ、このうち無顆粒球症関連症例の1例、横紋筋融解症関連症例の1例が因果関係を否定できないケースだったという。
そのほか、アムロジピンベシル酸塩を含有する配合剤7剤、ニンテダニブエタンスルホン酸塩、タゾバクタム・ピペラシリン水和物、アトバコン、イトラコナゾールなどにも添付文書の改訂を指示した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
降圧剤のアムロジピンベシル酸塩含有製剤に劇症肝炎などが見られたため、厚生労働省はメーカーに添付文書の改訂を指示しました。降圧剤のほか、アムロジピンベシル酸塩を含有する配合剤7剤にも添付文書の改訂を指示したとのことです。