報告品目を薬価収載‐インスリン後続品など9成分
厚生労働省はきょう25日、薬事・食品衛生審議会医薬品部会の報告品目と新キット製品9成分11品目を薬価基準に収載する。内用薬は抗うつ剤「レメロン錠」の新剤形など5成分7品目、注射薬はインスリン製剤のバイオ後続品「インスリン グラルギンBS注キット『FFP』」など2成分2品目、外用薬は抗パーキンソン剤「ニュープロパッチ」の規格追加など2成分2品目だった。キット製品としては、「インスリングラルギン」と「オレンシア」が収載された。(表参照)
「レメロン錠」(MSD)、「リフレックス錠30mg」(Meiji Seika ファルマ)は、両剤とも1日15mgを初期用量とし、15~30mgを1日1回就寝前に経口投与する抗うつ剤。これまでは15mg製剤しかなかったが、初期の15mgから30mgに増量する際にも、分割しないで服用できる30mgの剤形を追加。規格間調整で算定した。
抗血小板薬の「エフィエント錠」(第一三共)は、これまでの2.5mg、3.75mg、5mg製剤に20mg製剤を追加。規格間調整で算定した。
「ボノサップパック400・同800」(武田薬品)は、服薬アドヒアランスを向上させるため、ヘリコバクター・ピロリ除菌に用いる2剤の抗菌薬(アモキシリン、クラリスロマイシン)と、酸分泌抑制薬「タケキャブ錠」を1日服用分ごとに1シートにまとめた一次除菌用パック製剤。類似薬効比較方式Iで算定した。
「ボノピオンパック」(武田薬品)は、タケキャブとアモキシリン、メトロニダゾールの3剤を組み合わせたヘリコバクター・ピロリの二次除菌用パック製剤。類似薬効比較方式(I)で算定した。
「コロンフォート内用懸濁液25%」(伏見製薬所)は、これまで大腸CT検査の前処置として実施していた腸管洗浄を不要にしたX線造影剤。類似薬効比較方式Iで算定した。
「インスリングラルギンBS注キット『FFP』」(富士フイルムファーマ)は、インスリン製剤のバイオ後続品。類似薬効比較方式I、キット製品として算定した。
関節リウマチ治療薬「オレンシア皮下注125mgオートインジェクター1mL」(ブリストル・マイヤーズ)は、これまでの点滴静注用、皮下注シリンジ製剤に皮下注オートインジェクター製剤を追加した。
本体内に1回量の薬剤が充填されており、ワンタッチで操作可能な注射ボタンを押すことで、自動的に注射針が皮下にささり、薬剤が注入される。キット製品として算定した。手の関節のこわばりや痛みなどで皮下への自己注射が困難な患者の負担軽減を目的に開発された。キット製品として算定した。
抗パーキンソン剤「ニュープロパッチ18mg」は、これまでの2.25mg、4.5mg、9mg、13.5mgに18mg製剤を追加。規格間調整で算定した。
気管支拡張剤の「エクリラ400μgジェヌエア60吸入用」は、新薬の処方日数制限が外れ、長期処方が可能となることを踏まえ、これまでの30吸入1キットに60吸入1キットを追加。規格間調整で算定した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
厚生労働省は2016年5月25日、薬事・食品衛生審議会医薬品部会の報告品目と新キット製品を薬価基準に収載します。抗うつ剤「レメロン錠」の新剤形やインスリン製剤の後続品「インスリン グラルギンBS注キット『FFP』」などが収載されます。