後発品シェア、初の70%突破‐昨年11月調剤費は2%増
厚生労働省は、昨年11月の調剤医療費(電算処理分)の動向を発表した。それによると、調剤費は前年同期比1.8%増の6324億円、処方箋1枚当たり調剤医療費は3.8%増の9131円だった。後発品の数量シェアは70.2%と初めて70%を突破した。
昨年11月の調剤医療費の内訳を見ると、技術料が0.5%増の1592億円とわずかに伸び、薬剤料が2.2%増の4721億円となった。薬剤料のうち、後発品薬剤料は17.0%増の863億円だった。
薬剤料の多くを占める内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料は、3.3%増の5557円、処方箋1枚当たりの薬剤種類数は2.87種類、投薬日数は23.1日、1種類数1日当たり薬剤料は84円となった。
また、薬剤料の多くを占める内服薬は、51億円増の3849億円。薬効分類別で総額が最も高い循環器官用薬が29億円減の799億円となった。伸び幅が最も高かったのは中枢神経系用薬の42億円で、総額は682億円となった。
処方箋1枚当たりの調剤医療費を都道府県別に見ると、最も高かったのは北海道の1万1005円で、最も低かったのは佐賀県の7683円だった。
また、伸び率が最も高かったのは沖縄県の6.5%、最も低かったのは佐賀県で1.5%となっている。
後発品薬剤料から後発品の割合を見たところ、数量ベースで70.2%、薬剤料ベースでは18.3%と、数量ベースで初めて70%を突破した。全処方箋枚数のうち、後発品を調剤した処方箋枚数の割合を示す後発品調剤率も70.3%となった。
都道府県別の後発品数量ベースは、沖縄県が80.3%と最も高かった一方、徳島県が62.2%と最も低かった。後発品調剤率についても沖縄県が79.3%と最も高く、東京都が64.5%と最も低かった。
10月の調剤費は3.6%増
また、昨年10月の調剤医療費は、前年同期比3.6%増の6395億円、処方箋1枚当たりでは4.3%増の9111円だった。薬剤料のうち、後発品の伸び率は15.0%増で863億円、後発品の数量シェアは69.4%だった。
調剤医療費の内訳を見ると、技術料が3.8%増の1612億円、薬剤料が2.2%増の4771億円となった。薬剤料の多くを占める内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料は、4.2%増の5558円、処方箋1枚当たりの薬剤種類数は2.87種類、投薬日数は23.1日、1種類数1日当たり薬剤料は84円となった。
また、薬剤料の多くを占める内服薬は、133億円増の3902億円。薬効分類別で総額が最も高い循環器官用薬が8億円減の810億円となった。伸び幅が最も高かったのは中枢神経用薬の58億円で、総額は692億円となった。
処方箋1枚当たりの調剤医療費を都道府県別に見ると、最も高かったのは北海道の1万0807円で、最も低かったのは佐賀県の7816円だった。また伸び率が最も高かったのは沖縄県の9.2%、最も低かったのは佐賀県で1.8%だった。
後発品薬剤料から後発品の割合を見たところ、数量ベースで69.4%、薬剤料ベースでは18.1%と、数量ベースで引き続き伸びた。全処方箋枚数のうち、後発品を調剤した処方箋枚数の割合を示す後発品調剤率は70.0%となった。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
後発品薬剤料が伸びています。
厚生労働省が発表した2017年11月の電算処理分調剤医療費で、初めてジェネリックの数量シェアが70%を超えました。
技術料・薬剤料が共に増加、そのうち後発品薬剤料は17%増加して863億円となりました。