指定難病に9疾病を追加へ‐てんかん伴う遺伝病など
厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会は13日、難病法に基づき来年4月から医療費助成を開始する指定難病の2017年度実施分に、精神・運動発達の遅れやてんかんを発症する「先天性GPI欠損症」、急性脳症を引き起こす「β-ケトチオラーゼ欠損症」など九つの疾病を追加することを了承した。今後、他の疾病についても指定難病に加えるべきか今秋までに検討を行い、年内をメドに指定難病の告示を行う予定。
17年度実施分では、厚労省の研究班で研究される疾病や小児慢性特定疾病の222疾病を検討対象に、今回から具体的な疾患の検討を開始。指定難病の要件を満たしているか審議した。
その結果、▽先天性GPI欠損症▽β-ケトチオラーゼ欠損症▽三頭酵素欠損症▽シトリン欠損症▽セピアプテリン還元酵素(SR)欠損症▽非ケトーシス型高グリシン血症▽芳香族アミノ酸脱炭酸酵素(AADC)欠損症▽メチルグルタコン酸尿症▽大理石骨病‐9疾病を指定難病に追加することを了承した。
ただ、先天性GPI欠損症、非ケトーシス型高グリシン血症、AADC欠損症、メチルグルタコン酸尿症、大理石骨病の5疾病については、指定要件の一つである診断基準に関して、既に指定難病に含まれている疾病の診断基準との整合性が取れているかを確認すべきなどの意見があったことを踏まえ、再度検討を行うこととした。
今後、指定難病に加える疾病の検討を秋頃まで行い、部会での審議やパブリックコメントの募集を経た上で、年内をメドに告示する予定。17年度からの医療費助成開始を目指す。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
厚生科学審議会疾病対策部会指定難病検討委員会は、2017年度から指定難病として精神・運動発達の遅れやてんかんを発症する「先天性GPI欠損症」、急性脳症を引き起こす「β-ケトチオラーゼ欠損症」など9つの疾病を追加することを了承しました。