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新薬処方制限、“14日以上”の選択肢提示を‐敷地内薬局は「運用を注視」

薬+読 編集部からのコメント

2017年5月23日、政府の規制改革推進会議は規制改革推進に関する第1次答申をまとめました。医療・介護・保育分野では、「新薬の14日間処方日数制限」ルールの見直しを求めたほか、敷地内薬局については運用を注視するとし、糖尿病など生活習慣病患者の重症化予防につなげた場合の診療報酬上の評価のあり方についても検討することが求められています。

第1次答申まとめる

 

政府の規制改革推進会議は23日、規制改革推進に関する第1次答申をまとめ、安部晋三首相に手渡した。医療・介護・保育分野では、「新薬の14日間処方日数制限」ルールの見直しを要求。中央社会保険医療協議会で現行の14日間よりも長い日数制限の見直し案を提示するなどして、「2017年度に結論を得る」ことを求めた。薬局と医療機関の構造的な独立性を求める規制の緩和に伴い、設置可能となった敷地内薬局については、「運用状況を注視する」とした。

 

新薬の14日間処方制限は、治験を経て間もない医薬品の効果や副作用を臨床現場で的確に判断する必要があるとの観点から設けられたもの。患者の観察を十分に行うため、抗HIV薬など一部の薬剤を除き、薬価収載の翌月から1年間は原則として1回14日分までしか処方できない。

 

会議側は、新薬を処方された患者にとって、2週間に1回の通院を余儀なくされることは、「負担が大きい」などとして規制の見直しを要望。その後の中医協で14日処方制限のあり方について議論したものの、「見直しはしない」との結論に至った。

 

答申では、患者の利便性や副作用の早期発見などの安全性確保に留意しつつ、中医協で「現行の14日間よりも長い日数制限とすることを含めた具体的な見直し案の選択肢を検討し、結論を得る」と迫った。

 

敷地内薬局の問題は、重点的フォローアップ事項に選定された。昨年10月、厚労省が国立病院機構に「かかりつけ薬剤師・薬局を推進する政策と合致しない」との理由から、「望ましくない」との意向を示したことによって、当時、敷地内薬局の誘致に動いていた国立病院機構災害医療センター(東京・立川)が薬局の公募を取りやめた事案が発生。この経緯をめぐって説明を求めていた。

 

答申では、「制度の運用において、厚労省の立場と、患者の利便性向上を求める会議の立場には隔たりがある」とし、「今後も運用状況を注視していく必要がある」との認識を示した。

 

情報通信機器を用いた遠隔診療については「離島・へき地」以外の地域、初診時にも可能であることなどを明確にするための通知発出を「17年度上期に検討・結論・措置」することや、糖尿病など生活習慣病患者の重症化予防につなげた場合の診療報酬上の評価のあり方について、「18年度診療報酬改定に向けて対応を検討し、結論を得る」ことを求めた。

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出典:薬事日報

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