献血グロブリンの在庫出荷へ‐化血研血液製剤で例外措置
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会薬事分科会血液事業部会運営委員会は6日、化学及血清療法研究所の「献血グロブリン注射用」(乾燥ペプシン処理人免疫グロブリン)、「ノバクトM」(乾燥濃縮人血液凝固第IX因子)、「コンファクトF」(乾燥濃縮人血液凝固第VIII因子)について、安全性が確認できた一部ロットの出荷を認めることを了承した。
コンファクトとノバクトの2剤については、代替製品の在庫が逼迫してしまうため、これまでも安全性を確認した上で、例外的に出荷を認めてきた。今回、新たに認めた規格は、「献血グロブリン注射用2500mg『化血研』」と「ノバクトM静注用2000単位」「コンファクトF注射用1000単位」で、いずれも別ロット。献血グロブリンは停止となっている在庫を出荷予定。
献血グロブリンは、販社と卸の消尽時期が24日に迫っており、代替製品がないほか、同剤にしかない適応の疾患があるため、医療現場の混乱や欠品を回避する観点から、厚労省は安全性が確認されたロットの出荷を提案した。
ノバクト、コンファクトFについても、販社と卸の在庫の消尽時期は3月上~下旬であるものの、緊急手術などでの対応で在庫切れが早まる恐れがあるため、安全性が確認された一部ロットの出荷を提案。いずれの製品についても、化血研が出荷を止めている在庫のヘパリン量に問題がなく、ウイルス不活化・除去の性能も国の基準を満たすなど安全性が確認されたことを報告。同委員会は、生命に関わる緊急対応として一部ロットの出荷を了承した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
110日間の業務停止命令を受けた化血研。製品の「献血グロブリン注射用」「ノバクトM」「コンファクトF」は代替製品の在庫逼迫などを理由に、例外的に出荷を了承されることとなりました。