医療費

薬価毎年改定、20年中に範囲決定‐骨太方針原案示す

薬+読 編集部からのコメント

いわゆる「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針2018)で、毎年薬価改定について言及されました。
2019年度と2020年度は全品目が改定される予定です。また、21年度から実施する薬価改定の範囲については、市場実勢価の推移や医薬品卸などの経営影響を踏まえた上で20年中に決定するとしました。

政府の経済財政諮問会議は5日、「経済財政運営と改革の基本方針2018」(骨太の方針)の原案を議論した。医薬品等の改革については、毎年薬価改定に言及。2019年度と20年度は全品目の改定を行うと明記し、21年度から実施する薬価改定の範囲については、市場実勢価の推移や医薬品卸などの経営影響を踏まえた上で20年中に決定するとした。そのほか、服薬指導を含めたオンライン医療の前進や患者本位の調剤報酬のあり方検討を盛り込んだ。

 

原案では、経済・財政一体改革の推進に向け、社会保障関係費に関しては22年から急増が見込まれる中、19~21年度を「基盤強化期間(仮称)」と位置づけ、高齢化による自然増の伸びを抑える方針を21年度まで継続するとした。

 

医薬品等に関する改革については、毎年薬価調査・毎年薬価改定に言及。19年度と20年度は、全品目の薬価改定を行うと明記した。21年度に行う薬価改定の対象範囲については、市場実勢価格の推移や薬価差の状況、医薬品卸、医療機関、薬局等の経営への影響を把握した上で、20年中に決定するとした。

 

20年度の薬価改定に向けて、新薬創出等加算対象品目を比較薬とする場合の薬価算定の見直し、効能追加等による革新性・有用性の評価、長期収載品の段階的な価格引き下げまでの期間のあり方について検討するとした。

 

そのほか、患者本位の医薬分業を実現するための調剤報酬のあり方について引き続き検討。高齢者への多剤投与対策、生活習慣病治療薬の費用面も含めた適正処方のあり方についても検討を進めるとした。

 

新薬等の保険収載には、費用対効果や財政影響の経済性評価など、薬剤自己負担の引き上げは市販品と医療用医薬品との価格バランスを踏まえて検討するとしたほか、かかりつけ薬剤師の普及を進めると共に、外来受診時等の定額負担導入を検討するとした。

 

一方、経済成長の実現へ向けては、「未来投資戦略」に基づき、第4次産業革命技術がもたらす「Society5.0」を成長戦略として推進。その実現に向け、今後取り組む重点分野と変革の牽引力となる「フラッグシップ・プロジェクト」として、次世代ヘルスケア・システムの構築プロジェクトを位置づけることとした。

 

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出典:薬事日報

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