過敏症歴ある患者を禁忌に‐「ジオン」の添付文書改訂
厚生労働省は27日、田辺三菱製薬の内痔核硬化療法剤「硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸」(製品名:ジオン注生食液付、同無痛化剤付)など3品目について、添付文書の「使用上の注意」を改訂するよう製造販売業者に指示した。
硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸については、禁忌の項に同剤の成分に過敏症の既往歴がある患者を追記。さらに、重大な副作用の項にアナフィラキシーを追記する。直近3年間でアナフィラキシーに関連する国内症例が6件報告され、これらのうち死亡症例が1件確認されたことから、専門家の意見を踏まえた上で、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。
協和発酵キリンの二次性副甲状腺機能亢進症治療剤「カルシトリオール(注射剤)」(ロカルトロール注0.5、同1)については、重大な副作用の項にショック、アナフィラキシーを追記する。ショック、アナフィラキシーに関する国内症例が4件確認されたことから、添付文書の改訂が必要と判断した。
阪大微生物病研究会の乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」に関しては、重大な副反応の項に無菌性髄膜炎を追記する。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
厚生労働省は、内痔核硬化療法剤(製品名ジオン)ほか3品の添付文書改訂を指示。ジオンに含まれる硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸については、アナフィラキシーの国内症例6件のうち死亡症例が1件が報告されており、過敏症の既往歴がある患者の追記が必要となります。