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ココカラファインがマツキヨと統合協議開始~1兆円規模の業界トップへ

薬+読 編集部からのコメント

6月にスギHDとの経営統合に向けた協議開始を発表していたココカラファインが急転直下でマツキヨHDとの経営統合に舵を切りました。統合が実現に至れば売上高が1兆円規模となり、ツルハHDを抜き業界トップに君臨することが見込まれます。ココカラファインとしてはマツキヨが持つプライベートブランド商品の開発力などに大きな魅力を感じた模様。スギHDはすでに協議の終了を発表。一方、ココカラファインとマツキヨの独占交渉権の期間は来年1月末までとされていますが、両社で協議と交渉が続いている場合は延長となります。

ココカラファインは14日、マツモトキヨシホールディングスとの経営統合に向けた協議を開始すると発表した。16日には、両社が経営統合に向けた協議開始の覚書を締結。経営統合準備委員会を設置し、両社間で独占的に協議し交渉を進めていくことになった。独占交渉権の期間は2020年1月末までとしているが、両社で協議と交渉が続いている場合は延長する。統合が実現すれば、売上高は1兆円規模となり、ツルハホールディングスを抜いて業界トップとなる。

 

ココカラファインは今年4月、マツモトキヨシHDとの資本業務提携に関する検討と協議に入ったが、6月にはスギホールディングスとの経営統合に向けた協議を開始すると発表。マツモトキヨシHDと並行して検討と協議を進めてきた。

 

同社は、外部の有識者や社外取締役で構成される特別委員会を設置。判断過程の客観性と公平性を確保し、恣意性を排除した上で、特別委員会においてマツモトキヨシHD、スギHDのそれぞれの提案を総合的に検討した。

 

同社の取締役会では、特別委員会の検討と並行し、各社からの提案内容の詳細な説明を受け、同社の経営課題克服という観点から検討を実施した。

 

最終的に特別委員会の報告内容も踏まえ、▽具体的な経営課題を克服する解決方法として、同社のみで実現することは容易ではなく、他社との統合が適切である▽マツモトキヨシHDとの統合により、店舗作業の効率性やプライベートブランド商品の開発などについて、大きなシナジー効果が生じる可能性があり、それらをより効果的に発現させることにより、同社株主が保有する株式の価値が最大化する可能性がある▽同社の中長期的な企業価値と株主の利益に資すること、また経営統合を現時点で実施することについての合理的な理由も存在する――と判断し、マツモトキヨシHDとの経営統合に向けた協議を開始することを決めた。

 

2019年3月期(2018年度)の売上高は、ココカラファインが4005億5900万円、マツモトキヨシHDが5759億9100万円で、単純合算でも約9764億円となり、1兆円に迫る規模に達する。店舗数は、19年3月末時点でココカラファインが1354店舗、マツモトキヨシHDが1654店舗。こちらも合計すると3000店舗を超え、業界トップの店舗数となる。

 

■スギHDは協議終了発表

 

一方、スギホールディングスは14日、経営統合に関する検討、協議を進めていたココカラファインと基本合意書の締結に至らなかったとし、協議を終了したと発表した。スギHDは、引き続きドミナント構築に向けた関東、中部、関西エリアへの集中出店を継続していく方針。今後もM&Aや戦略的提携などに向け、積極的に検討していくとしている。

 

 

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出典:薬事日報

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