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医療

薬剤部に「薬局向け窓口」~薬の疑問、何でも相談を

薬+読 編集部からのコメント

「PCCP」の文字を目にして、旧ソビエト連邦の略称を思い出す方も多そうですが、それは「CCCP」。これは広島市立広島市民病院薬剤部が4月から新設した、疑義照会窓口とは別口で、薬局薬剤師からの様々な質問に病院薬剤師が応じる窓口の通称です。一般的な医師の処方意図や薬物療法の考え方などを気軽に聞ける窓口として設置されました。病院薬剤師が相談相手となることで、薬局薬剤師の薬学的管理の実践を後押しするのが狙いです。

薬薬連携の新ツールに

広島市立広島市民病院薬剤部は、疑義照会の窓口とは別に、薬局薬剤師からの様々な質問に病院薬剤師が応じる窓口(通称:PCCP)を開設した。個々の患者の処方箋に対する疑義照会ではなく、一般的な医師の処方意図や薬物療法の考え方などを気軽に聞ける窓口として設置。電話や電子メールで寄せられる質問に病院薬剤師が回答している。敷居を下げ、病院薬剤師が良き相談相手となることで、薬局薬剤師の薬学的管理の実践を後押しするのが狙いだ。新たな薬薬連携のツールになり得るとしている。


同院では2010年から、薬剤部が窓口となって薬局薬剤師の疑義照会に応じている。このルートに加えて、疑義照会ではなくても様々な疑問を聞くことができる窓口を、4月から新たに設けた。

 

薬局薬剤師は、医師の治療方針や処方意図、最新の薬物療法など、日頃疑問に思っていることを電話や電子メールで質問。窓口担当の病院薬剤師2人が、必要に応じて他の薬剤師や処方医に確認した上で回答している。

 

稀な疾患の基本的な薬物療法や、通常とは少し異なる薬の使い方などは、疑問に思っていても疑義照会としては聞きづらく、薬局薬剤師は処方医への問い合わせをためらう場合がある。窓口を担当する阿部圭輔氏は、「疑義照会となると、どうしても処方の変更に関係することでなければ問い合わせしづらいという意見があった」と話している。

 

薬局薬剤師は、疑問点を製薬企業に聞くことが多いが、医師の処方意図を直接確認できる病院薬剤師の方が相談相手としては適任と考え、薬剤部の発案で新たに窓口を設けた。阿部氏は「処方変更の有無に関わらず、疑問に思ったことがあれば相談してほしいと案内している。敷居を下げ、病院に相談しやすいようにした」と話す。

 

同院は10年以降、薬薬連携の推進に力を入れてきた。14年には、病院と薬局の薬剤師間の情報提供書の運用を開始。15年には患者同意のもとで病名や検査値の情報開示、18年には院外処方箋への検査値表示に踏み切った。

 

阿部氏は、「連携強化を進める中で、薬局薬剤師が深く関わるには処方意図をしっかり理解する必要があるが、その情報がまだ不足しているという声があった」と指摘。「新たな窓口で様々な疑問に回答し、薬局薬剤師の薬学的管理の実践を支援することによって、退院後に適切な薬物治療が行われるのがゴール」と強調する。

 

窓口開設時には、広島市内の薬局にFAXを送信して周知し、相談を呼びかけた結果、4月1日から5月31日までの2カ月間で5件の相談があったという。

 

具体的には、関節リウマチの薬物療法について「メトトレキサートと一緒に処方される葉酸が週1回ではなく連日で処方されている。どういった処方意図か」、感冒の薬物療法について「小青竜湯が1日9g処方されることがあるが、どういった意図か」など、処方意図や薬の使い分けに関する質問が多かった。

 

また、稀な疾患である掌蹠膿疱症について「同症の一般的な経過を教えてほしい。エトレチナート内服中の患者が副作用の口角炎で困っているが、口角炎にはどのような方針で対応しているのか」との質問もあった。

 

阿部氏は、「PCCPはこれまでの薬薬連携を補完する新たなツールとして有用であると考えられる。多くの薬局への普及が今後の課題」と指摘し、「窓口対応は病院薬剤師の業務負荷になるが、薬局を支援するためにも時間を割かなければならない」と話している。

 

 

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出典:薬事日報

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