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静岡工場の原薬設備強化~セファゾリン安定供給へ

薬+読 編集部からのコメント

昨年末、原薬からの不純物混入により現在も供給がストップしている「セファゾリンナトリウム注射用『日医工』」について、日医工は今後の安定供給体制確立のため、15億円の設備投資額を投入し、静岡工場にアイソレーターを介した無菌環境下での原薬調整設備の追加を発表しました。この設備投資により、これまでイタリア原薬メーカー2社のうち、1社のみだった製剤作業を、2社両方の原薬を静岡工場で製剤化。製剤工程の国内一貫体制確立が可能となります。

日医工は、現在供給が停止している「セファゾリンナトリウム注射用『日医工』」について、今後の安定供給体制確立のため、静岡工場にアイソレーターを介した無菌環境下での原薬調製設備を追加すると発表した。設備投資額は15億円。セファゾリンの供給再開は年内を予定している。


これまで日医工は、イタリアの原薬メーカー2社のうち1社のみの原薬を静岡工場で製剤化し、残り1社は海外製剤委託先で行っていた。今回の設備投資により、2社の原薬を静岡工場で製剤化できるようにし、既存の海外委託先に加え、製剤工程の国内での一貫体制確立を目指す。

 

また、安定的な原薬確保のために、出発物質の確保と原薬製造ルートの複数化も進めている。セファゾリンは、日医工が国内シェアを占有している製品。中国メーカーがセファゾリンの出発物質「テトラゾール酢酸」(TAA)、イタリアの原薬メーカー2社がセファゾリン原薬を製造し、複数ルートで調達していた。

 

しかし、昨年末に、原薬メーカー2社のうち1社の原薬から不純物の混入が確認されて製造が停止。さらに、TAAが環境規制の問題で中国当局からの指示によって全世界での供給が停止し、もう一つの原薬メーカーでも在庫が尽き、2月からセファゾリンが供給できない状態となっていた。

 

現在、TAAの供給が再開したことにより、原薬メーカー1社の製造は再開したものの、不純物が確認された1社からの製造はまだ再開していない。

 

 

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出典:薬事日報

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