医療機器

2件をオーファン指定

薬+読 編集部からのコメント

2017年3月3日(金)、薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は「オラパリブ」をBRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌、「イノツズマブオゾガマイシン(遺伝子組み換え)」を再発または難治性の急性リンパ性白血病(ALL)へのオーファン指定を了承しました。

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は3日、アストラゼネカのオラパリブ、ファイザーのイノツズマブオゾガマイシン(遺伝子組み換え)を希少疾病用医薬品に指定することを了承した。

 

オラパリブの予定される効能・効果は、BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌。同疾患は、初期段階で自覚症状が乏しく、約40~50%がステージIII、IVの進行癌だが、5年以内の再発が70%以上と高く予後不良である。BRCA遺伝子変異陽性の卵巣癌患者は推計3500人程度と考えられている。

 

既存薬の白金系抗癌剤を含めた化学療法が行われるが、多くの場合は再発・病勢進行が認められ、DNA修復機構の破綻したBRCA遺伝子変異陽性の癌細胞に高い抗腫瘍活性を示すと考えられることから、同剤の医療上の必要性は高いと判断。

 

既にBRCA遺伝子変異陽性の再発卵巣癌患者を対象に、有効性・安全性を比較する国際共同第III相試験が実施されたことから、開発の可能性は高いとした。

 

また、イノツズマブオゾガマイシン(遺伝子組み換え)の予定される効能・効果は、再発または難治性の急性リンパ性白血病(ALL)。同疾患は約80%が前駆B細胞を起源とし、成熟B細胞表現型は1~2%に過ぎず、残りはT細胞を起源としている。ALLの推計患者数は約5000人とされている。

 

再発または難治性ALLについては、化学療法により寛解導入できるが、B細胞性の腫瘍細胞に高発現しているCD22に対する抗体とオゾガマイシンを結合させた抗体薬物複合体の同剤は、CD22陽性のALLに対して有効性を示すことが期待されることから、医療上の必要性が高いと判断。再発または難治性のCD22陽性ALL患者を対象とした多施設の国際共同第III相試験が実施されたことから、開発の可能性は高いとしている。

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出典:薬事日報

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