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日医工が乳癌薬後続品の開発中止~アバスチンに経営資源集中

薬+読 編集部からのコメント

日医工がハーセプチン後続品の日米欧同時上市を目指して開発を進め、第I相試験を実施していた抗HER2抗体の乳癌治療薬「トラスツズマブ」(先発品名:ハーセプチン)のバイオ後続品の開発中止を発表。既に他社が先行発売し、HER2を標的とした大型新薬の上市も見込まれることが要因です。日医工はハーセプチン後続品の開発データを共同開発先の韓国エイプロジェンに譲渡。今後は、アバスチン後続品の早期市場参入に向け、経営資源を優先して投じる方針です。

日医工は、第I相試験を実施している抗HER2抗体の乳癌治療薬「トラスツズマブ」(先発品名:ハーセプチン)のバイオ後続品を開発中止すると発表した。今後の市場環境を考慮し、国内申請中の抗VEGF抗体「ベバシズマブ」(先発品名:アバスチン)のバイオ後続品に経営資源を集中させる。ハーセプチン後続品の開発データは共同開発先の韓国エイプロジェンに譲渡し、今年度決算で譲渡損約6億円、同剤の国際販売権に関する資産の除去による減損損失6億円を計上する予定だ。

 

日医工は、ハーセプチン後続品の日米欧同時上市を目指し、開発を進めてきたが、既に他社が先行して発売し、HER2を標的とした大型新薬の上市も見込まれることから、開発中止を決定した。今後は、アバスチン後続品の早期市場参入に向け、経営資源を優先して投じる方向である。

 

また、エイプロジェンの一部株式を売却した。持ち株比率は31.7%から21.0%に低下し、売却益18億円の計上に伴う決算の影響については現在精査中。エイプロジェンとは、米国で第III相試験を実施中で、日本では上市済みの抗TNFα抗体「インフリキシマブ」(先発品名:レミケード)のバイオ後続品を共同で開発しており、今後もエイプロジェンが同剤の米国向け製造を担うなど、提携関係を維持していく方針だ。

 

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出典:薬事日報

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