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日本ジェネリック製薬協会・澤井会長、100年先の安定供給へ決意~供給不安は「大いに反省」

薬+読 編集部からのコメント

新年賀詞交換会(1月21日、都内)であいさつした日本ジェネリック製薬協会の澤井会長(沢井製薬社長)が、令和元年を「大いに反省する年だった」と振り返りました。その反省点とは抗菌薬「セファゾリン」や抗潰瘍薬「ラニチジン」など一部後発品で安定供給に支障を来す問題が発生したり、後発品販売で独禁法に違反する行為が相次いで発覚したことの2点です。今年の目標として法令遵守や安定供給への対応を掲げつつ、「50年先、100年先もしっかりと続く安定供給体制の確保に取り組んでいく」と決意表明しました。

日本ジェネリック製薬協会の澤井光郎会長(沢井製薬社長)は21日、都内で開催した新年賀詞交換会であいさつし、後発品の一部品目で安定供給の問題や会員企業による独占禁止法違反が明るみになった昨年1年間を振り返り、「大いに反省する年だった」と述べ、法令遵守や安定供給への対応を強化する考えを示した。9月には後発品数量シェア80%達成の目標を掲げるが、「50年先、100年先もしっかりと続く安定供給体制の確保に取り組んでいく」と決意を表明した。

 

澤井氏は、抗菌薬「セファゾリン」や抗潰瘍薬「ラニチジン」など一部後発品で安定供給に支障を来す問題が発生し、「患者や医療関係者、流通関係者にお詫び申し上げる」と改めて陳謝した。日本製薬団体連合会が作成した原薬の安定調達で自己点検のためのチェックリストを活用し、「安定供給体制の強化に取り組んでいく」とし、会員企業に周知徹底を図る考えを示した。

 

また、後発品販売で独占禁止法に違反する行為が相次いで発覚したことについては、「協会として再発を防止するため、ガイドラインを作成し、しっかりと対応していきたい」と語った。

 

昨年末にまとまった薬価制度改革の骨子では、後発品の初収載薬価の現状維持や、価格帯集約で改定前より薬価が引き上がることを抑制するルール見直しが決まった。澤井氏は「われわれの意見がある程度届いたという意味では、令和最初の年に冷たい話にならずに済んだ」と高く評価した。

 

今後は、コンプライアンスやガバナンス、リスクマネジメントの課題に取り組み、「後発品数量シェア80%の達成を確実なものとし、社会で必要不可欠なインフラになれるよう努力する」と述べた。

 

来賓あいさつでは、自民党の議員連盟「ジェネリック医薬品の将来を考える会」の会長を務める上川陽子衆議院議員が、「80%達成に向けた最後の登り坂で厳しい状況になっているが、最後の胸突き八丁を登りきってがんばってほしい」と激励。

 

昨年9月にGE薬協が作成した次世代産業ビジョンにも言及し、「われわれの会でも国内の安定供給と同時に、海外での展開についても提言をまとめてきたところなので、次世代産業ビジョンと相乗効果を発揮できるような形で伸ばしていきたい」と述べた。

 

 

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出典:薬事日報

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