医療

【日薬調査】薬局経営状況、再び悪化~新型コロナの影響根強く

薬+読 編集部からのコメント

日本薬剤師会が新型コロナウイルス感染症による薬局経営への影響を調査(※全国約200の薬局を対象)したところ、7月の処方箋受付回数は前年同月比13.6%減となりました。緊急事態宣言解除後の6月は12.9%減と5月からは回復の兆しが見られていたが、7月には0.7ポイント悪化し、再び減少傾向に転じました。薬剤料と技術料も前月に比べてマイナス幅が拡大しています。また、サンプル数を200薬局から2500薬局に拡大し、2~6月の薬局経営状況を改めて調査したところ、200薬局を対象に実施した調査結果とほぼ同様の傾向が得られています。日薬・山本会長は「全体としてはマイナスの傾向で動いている。処方箋受付回数の落ち込みは激しい」と語っています。

日本薬剤師会が新型コロナウイルス感染症による薬局経営への影響を調べたところ、7月の処方箋受付回数は前年同月比13.6%減となった。緊急事態宣言解除後の6月は12.9%減と5月からは回復の兆しが見られていたが、7月には0.7ポイント悪化し、再び減少傾向に転じた。薬剤料と技術料も前月に比べてマイナス幅が拡大していた。

 

調査は、全国約200の薬局を対象に処方箋受付回数や調剤報酬など薬局経営に与える影響を調べたもの。

 

その結果、7月の技術料は7.8%減、薬剤料・特定保険医療材料料は4.9%減となり、それぞれ前月の6.8%減、0.7%減から減少傾向が示された。

 

31日以上の投与日数を見ると、前年同月比で10%以上増加しており、処方の長期化が進んでいた。

 

また、サンプル数を200薬局から2500薬局に拡大し、2~6月の薬局経営状況を改めて調査したところ、処方箋受付回数は2月に0.2%減、3月に10.5%減、4月に17.6%減、5月に20.5%減と落ち込んだ後、6月に9.6%減と回復。調剤報酬は2月に4.2%増、3月に1.3%増と推移した後、4月に2.6%減、5月に10.1%減、6月に1.2%減となった。200薬局を対象に実施した調査結果とほぼ同様の傾向が得られている。

 

山本信夫会長は4日の記者会見で、「全体としてはマイナスの傾向で動いている。処方箋受付回数の落ち込みは激しい」と語った。

 

「比較の基軸違う」日医調査に反論

一方、先月に日本医師会が公表した薬局・ドラッグストアの経営状況調査にも言及。大手調剤チェーンやドラッグストアを対象に医科と調剤の技術料を比較したことについて、「それを持って全体を推し量るのはいささか比較する基軸が違うのではないか。正しく比較するのであれば大手なのか、チェーンなのか、個店なのかを明確に出していただければ納得できた説明になっていた」との認識を示した。

 

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出典:薬事日報

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