約2万人に「観察日誌」記入~河野行革相、ワクチンの安全性確認で
医療関係者への新型コロナウイルス感染症ワクチンの先行接種が始まったが、ワクチン接種を担当する河野太郎行政改革担当相(画像)は16日の記者会見で、対象者の半数に当たる約2万人に観察日誌を記入してもらうことを明らかにした。安全性の確認が目的で、初回接種から7週間にわたって記入。厚生労働科学研究班が詳細に調査する。
医療関係者の先行接種は約4万人を対象とし、このうち約2万人に最初の接種から計7週間にわたって継続的に観察日誌を記入してもらうとした。接種の安全性調査が目的で、河野氏は「最初の数日間は細かく日誌をつけてもらい、その後は何かあればという形だ。厚生労働省が研究班を作って調査し、何かあれば審議会などで評価し、速やかに公表することになると思う」と述べた。
先行接種は医療機関100施設で行い、来週以降にこれら全ての施設で接種開始する見通し。配布したワクチンが余った場合は、先行接種の対象外となった医療関係者に活用してもらう。
また、1瓶当たりの接種回数については「非常に貴重なワクチンなので、何としても6回取って無駄にしない」と述べ、6回採取できる針とシリンジの調達を進めていると説明した。
今後の見通しとして、来週にワクチンを積んだ第2便が国内に到着する見込みとした一方、目標接種率については「厚労相と相談して決めたいが、現時点ではない」とした。65歳以上の高齢者の接種開始時期に関しても、「4月1日より前に始まることはない」と述べるにとどめた。
河野氏は「コロナ対策の切り札といわれるワクチン接種が始まるので、国民にベネフィットとリスクを正確に理解してもらった上で、多くの人に接種してもらうことを期待する」と述べ、効果や副反応については、官邸のホームページやSNS、メディアを通じて発信する方針だ。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
新型コロナ感染症ワクチンの医療関係者への先行接種がスタート。2月16日に河野行政改革担当相は、対象者の半数に当たる約2万人に観察日誌を記入してもらうことを明らかにしました。日誌は安全性確認が目的で、初回接種から7週間にわたって記入。厚生労働科学研究班が詳細に調査していきます。河野氏は「最初の数日間は細かく日誌をつけてもらい、その後は何かあればという形だ。厚生労働省が研究班を作って調査し、何かあれば審議会などで評価し、速やかに公表することになると思う」と述べています。