創薬・臨床試験

フオイパン効果認められず~コロナ対象の開発中止【小野薬品工業】

薬+読 編集部からのコメント

小野薬品工業株式会社(本社・大阪市中央区)では6月11日、新型コロナ感染症を対象に国内実施した蛋白分解酵素阻害剤「フオイパン」の第III相試験で有効性が認められなかったことを発表。新型コロナ感染症を対象にした同剤の開発を中止することを決定しました。同剤の第III相試験では、無症状から中等症の新型コロナウイルス感染症患者153人を同剤投与群とプラセボ投与群に分け、1日4回の投与を最大2週間続けて、効果を検証。その結果、新型コロナウイルスが陰性化するまでの期間を主要評価項目に設定し、検証を進めましたが、有意な差が認められませんでした。

小野薬品は11日、新型コロナウイルス感染症を対象に国内で実施した蛋白分解酵素阻害剤「フオイパン」(一般名:カモスタットメシル)の第III相試験で有効性が認められなかったと発表した。この結果を受け、新型コロナウイルス感染症を対象にした同剤の開発を中止することを決めた。

 

同剤の第III相試験では、無症状から中等症の新型コロナウイルス感染症患者153人を同剤投与群とプラセボ投与群に分け、1日4回の投与を最大2週間続けて、効果を検証した。

 

その結果、新型コロナウイルスが陰性化するまでの期間を主要評価項目に設定し、検証を進めたが、有意な差が認められなかった。

 

同剤の物質特許は1996年に満了し、後発品も登場しているが、同剤を創製した企業として新型コロナウイルス感染症を対象とした臨床試験に着手。健康成人を対象に、既承認用量を超えた用量での安全性を確認する第I相試験を実施した上で、第III相試験を進めたが、期待した結果は得られなかった。

 

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出典:薬事日報

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