コロナ経口薬を国内申請~特例承認の適用求める
MSDは3日、新型コロナウイルス感染症を対象とした経口抗ウイルス薬「モルヌピラビル」について、国内で承認申請を行ったと発表した。特例承認の適用を求めている。
既に同社は、日本政府とモルヌピラビルの承認後に160万回分を供給することで合意している。年内に20万回分が納入される見通し。
今回の承認申請は、新型コロナウイルス感染症の確定診断を受け、軽度から中等度の入院していない成人外来患者を対象に実施された国際共同第III相試験「MOVe-OUT」の中間解析結果に基づくもの。
中間解析の結果では、主要評価項目である無作為化から29日目までに入院・死亡した患者の割合がモルヌピラビル群で7.3%、プラセボ群で14.1%と入院・死亡リスクを約50%減少させたことが判明。
モルヌピラビルを投与した患者で29日目までの死亡は報告されておらず、有害事象の発生率はモルヌピラビル群とプラセボ群で同等だった。
厚生労働省は、モルヌピラビルが承認申請された場合、医薬品医療機器総合機構(PMDA)で優先かつ迅速に審査するとの方針を示している。
モルヌピラビルをめぐっては、欧州では11月に緊急使用が許可されており、米国では緊急使用許可(EUA)が勧告されている。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
新型コロナウイルス感染症を対象とした経口抗ウイルス薬「モルヌピラビル」について、日本政府と承認後に160万回分を供給することで合意しているMSDは12月3日、国内で承認申請を行ったと発表。特例承認の適用を求めています。モルヌピラビルは11月に欧州で緊急使用が許可されており、米国では緊急使用許可(EUA)が勧告されています。厚労省では、モルヌピラビルが承認申請された場合、医薬品医療機器総合機構(PMDA)で優先かつ迅速に審査するとの方針を示しています。