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【日薬調査】抗菌薬使用「2年で3割減」~マクロライド系は約4割減

薬+読 編集部からのコメント

日本薬剤師会が全国2643薬局を対象に、2019年1月と6月、21年1月と6月の四期間で実施した調査によりますと、21年1月時点の薬局における抗菌薬使用量が2019年1月と比較して、3割以上減少していたことが明らかになりました。薬局のレセプトコンピュータシステムに保存された調剤記録から抗菌薬使用量を全数抽出し、使用状況を把握するための指標に換算した後、都道府県単位で集計を行った結果、第3世代セファロスポリン系薬が37%、キノロン系薬が31%、マクロライド系薬が39%減少していました。

昨年1月時点の薬局における抗菌薬使用量が2019年1月に比べ、3割以上減少していたことが日本薬剤師会が実施した調査で明らかになった。第3世代セファロスポリン系薬が37%、キノロン系薬が31%、マクロライド系薬が39%減少していた。日薬は、「コロナ禍で感染者数や受診数が減少した影響を考慮に入れる必要があるものの、耐性菌対策で考えると良い結果ではないか」と評価している。

 

調査は、全国2643薬局を対象に、19年1月と6月、21年1月と6月の四つの期間で実施。薬局のレセプトコンピュータシステムに保存されている調剤記録から抗菌薬の使用量を全数抽出し、使用状況を把握するための指標に換算した後、都道府県単位で集計を行った。

 

その結果、「1カ月の処方箋受付回数1000回当たり推定される抗菌薬の投与日数」で見た場合に、19年1月から21年1月にかけて、第3世代セファロスポリン系薬が37%、キノロン系薬が31%、マクロライド系薬が39%減少していた。19年と21年を比較すると、病院の処方箋が多い薬局より診療所の処方箋が多い薬局の方が減少幅が大きかった。

 

薬局の立地場所では使用動向の傾向に明確な差異は認められなかったが、立地条件については大学病院に近接する薬局で減少幅は少なかった。この結果は、三つの抗菌薬のその他に含まれるペニシリン系などの狭域抗菌薬の使用増加やST合剤などの使用が影響していると見られる。

 

そのほか、耳鼻科や皮膚科の集中率が高い薬局では、病院・診療所に関係なく抗菌薬の使用状況が高かった。

 

薬剤耐性菌(AMR)をめぐっては、16年にAMR対策アクションプランが策定され、その中の目標に抗菌薬使用状況の監視が挙げられており、地域連携ネットワークの構築や地域における抗菌薬使用状況の把握、抗菌薬の適正な使用の推進が求められている。

 

今回の調査結果では、診療科間や都道府県間で使用の傾向が異なっているため、今後さらに詳細な分析を進めると共に、結果を薬局にフィードバックし、今後のAMR対策に役立てたい考え。

 

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出典:薬事日報

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