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【製薬大手23年3月期中間決算】国際品伸長に円安で好決算~日本市場の収益力は低下

薬+読 編集部からのコメント

11月7日に武田薬品、第一三共、アステラス製薬、エーザイの国内上場大手製薬企業4社の2023年3月期中間決算が公表されました。
各社とも国内外でグローバル主力品が伸長した上に、円安によるプラスの為替影響が売上を押し上げ、中間地点を好調に折り返し、通期業績も順調に推移する見通しです。

武田薬品、第一三共、アステラス製薬、エーザイの国内上場大手製薬企業4社の2023年3月期中間決算が7日、出揃った。各社とも国内外でグローバル主力品が伸長した上に、円安によるプラスの為替影響が売上を押し上げ、中間地点を好調に折り返した。通期業績もこの基調で推移する見通しだ。各社とも約6~8割を海外で稼いでいる構造は、為替影響が際立たせているとは言え、日本市場の収益力低下が目立つ格好となっている。

武田は、稼ぎ頭の潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤「エンティビオ」(国内名:「エンタイビオ」)をはじめ主力品売上の二桁成長と為替の大幅なプラス影響で、売上高は前年同期比10%増と2兆円に迫る勢い。

 

なおも好調で、通期で4000億円超を計画するADHD治療剤「バイバンス」(国内名:「ビバンセ」)は来年8月にも特許満了を迎えるが、同社は影響について半年分であり、他の高利益製品でカバーできるとの認識を示す。

 

国内事業は、帝人ファーマへの糖尿病治療剤ポートフォリオ1330億円の譲渡影響で33%もの大幅減収となったが、日本の最主力品である酸関連疾患治療剤「タケキャブ」ほか、主力の癌領域、神経領域の戦略品は好調に推移している。

 

第一三共は、抗癌剤「エンハーツ」と抗凝固薬エドキサバンが国内事業を含め業績を牽引する。エンハーツは特に好調で、前年同期から3倍近い増収となり800億円に迫る。契約一時金やマイルストン収益も加えると、中間期で1000億円超、通期で2417億円が計画されている。癌領域が好調なため、25年度までの中期経営計画の上方修正を検討していることを、眞鍋淳社長は決算説明会で明かした。

 

国内事業売上高は、昨年9月にアストラゼネカとのプロトンポンプ阻害剤(PPI)「ネキシウム」の販売提携が終了したことで、396億円分の減収が影響した形だが、主力品は好調だ。

 

アステラス製薬は、稼ぎ頭の前立腺癌治療薬「イクスタンジ」が中間期で3000億円を突破。過活動膀胱治療薬ミラベグロン(日本名「ベタニス」)も、11%増の934億円と業績を支える。

 

安川健司社長は、決算説明会で「イクスタンジ」が主力の米国市場において「現在の適応症では成熟市場フェーズに入りつつある」との認識を示した。競合の「ザイティガ」後発品が想定よりも高い水準で推移しているほか、同剤の新規患者が新型コロナウイルス感染症前の水準に戻っていないという。

 

エーザイは、前年同期に計上した米ブリストルマイヤーズスクイブとの戦略的提携による約500億円の一時金がないため減収減益となったが、医薬品事業は18%もの成長だった。グローバル戦略品の抗癌剤「レンビマ」が40%増の1282億円を筆頭に、癌領域、神経領域の戦略品が好調に推移した。

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出典:薬事日報

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