薬剤師会

薬学生をルーキー会員に~今年度からトライアル開始

薬+読 編集部からのコメント

地方の薬局はチェーンによるM&Aなどを背景に薬局の統廃合が加速。薬剤師会への加入率も年々低下しており、会員減少に歯止めがかかりません。そんな中、神奈川県薬剤師会は会員減少に歯止めをかけるために、今年度から薬学生を対象としたルーキー会員(仮称)を増やすトライアルを始めました。関東圏内の薬学部4年生(※4月時点)から卒後3年の薬剤師が対象となり、神奈川県薬会員からの紹介者に限定。初年度にはトライアルメンバー50人を目指します。

神奈川県薬剤師会は、県薬の会員減少に歯止めをかけるため、今年度から薬学生を対象としたルーキー会員(仮称)を増やすトライアルを始めた。4月時点で関東圏内の薬学部4年生から卒後3年の薬剤師が対象で、神奈川県薬会員からの紹介者に限る。初年度にはトライアルメンバー50人を目指す。

地方の薬局はチェーンによるM&Aなどを背景に薬局の統廃合が加速し、薬剤師会への加入率も年々低下しており、会員減少に歯止めがかからない。会員増が喫緊の課題となっている。

 

そこで神奈川県薬は、こうした現状を打開するために、薬学生を対象としたルーキー会員のトライアルメンバー募集を開始した。学生の時期に入会してもらい、卒後も会員として若者の視点に立った企画などを出してもらい、薬剤師会活動を活性化させたいとの期待もある。

 

トライアルメンバーになれば、薬剤師会の会費は無料でメルマガの配信や県薬ホームページ、会員ページ、県薬が発行している会誌の閲覧など情報提供を受けられるほか、オンライン研修や実地研修、各種委員会活動への参加も可能となる。

 

病院やチェーン薬局で勤務経験のある先輩薬剤師の声を聞けるコンテンツも用意したい考えだ。担当の市川浩氏によると、薬学部4年生~卒後3年の薬剤師を対象とした理由について、「5年生は実務実習などで忙しいが、4年生はOSCEの後に時間が空く。さらに4年生の間には翌年の実務実習に不安を抱える人も多い。一方で卒後2~3年で離職してしまう薬剤師の早期離職の問題がある。実務実習の前から情報提供し、就職でも県薬が関われれば」と話す。実務実習の受け入れ先となる会員薬局から学生に案内してもらうことも想定している。

 

トライアルメンバーに対しては半年に1~2回程度アンケートを実施する。県薬への入会意向を聞くと共に、どんな情報提供・研修、コンテンツがあれば入会したいかなどを聞き、薬剤師会が実施している取り組みで満足度が高いもの、改善点を把握する。

 

既にトライアルメンバーとして20人が入会した。13日に開催された「かながわ薬剤師学術大会」の県民公開講座では、トライアルメンバーが健康測定会で市民に対応(写真)し、初めて県薬の取り組みに参加した。

 

参加した学生は「一般の人と触れ合える機会はないと思い参加した。実際、やってみるととても楽しい」と満足そうに話した。

 

日本薬剤師会は2013年から薬学生会員制度をスタートさせたが、現在約950人。都道府県薬単位でも取り組みがスタートしており、都薬や愛知県薬でも学生との交流を行っている。

 

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出典:薬事日報

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