全自治体で受験制限撤廃へ~23年度の登録販売者試験
日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は、2023年度の医薬品登録販売者試験の動向について、全ての都道府県で受験制限が撤廃される見通しを明らかにした。試験実施が遅い九州地域の一部は未公表で、既に長崎、大分では撤廃している。
21日の定例記者会見で報告した。JACDSによると、医薬品登録販売者試験はコロナ禍においても全ての都道府県で実施されたものの、ほとんどの都道府県で住所地や勤務地による受験制限が設けられていたため、受験者が複数回受験することが難しい状況だったという。
こうした中、新型コロナウイルス感染拡大の前後で比べると、受験者数、合格者数共に約1割程度減少した。
コロナ禍前3年間(2017~19年)の平均は受験者6万3971人、合格者2万7319人だったのに対し、コロナ禍中3年間(20~22年)の平均は受験者5万6545人、合格者2万5581人だった。
JACDSは、5月に新型コロナの感染症法上の位置づけが5類に変更になったことを受け、受験制限撤廃に向けた活動を展開。具体的には、5月10日に池野隆光会長から全国の薬務主管課宛てに受験制限撤廃の要望書を提出し、5月末から今月初旬にかけては、JACDSの都道府県支部長による薬務課長訪問時に要望書に言及しつつ、受験制限撤廃を要望した。
その結果、23年度の医薬品登録販売者試験においては、全ての都道府県で受験制限が撤廃される見通しとなった。
これにより、最大で8回の受験が可能になる見込みだという。
JACDSは、「早い段階での受験制限の撤廃は協会活動の成果と言えるが、特にいち早く要望書で東京都の撤廃を全国の薬務主管課に周知したことが大きかったと思われる」とした。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
JACDS(日本チェーンドラッグストア協会)は、2023年度の医薬品登録販売者試験の動向について、全ての都道府県で受験制限が撤廃される見通しを明らかにしました。同試験はコロナ禍においても全都道府県で実施されたものの、ほとんどの都道府県で住所地や勤務地による受験制限が設けられていたため、受験者が複数回受験することが難しい状況だったといいます。