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【23年診療行為別統計】1件当たり調剤点数減~毎年薬価改定の影響で 厚生労働省

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省が、2023年社会医療診療行為別統計の結果を公表。薬局調剤では、1件当たり点数が0.5%減、受付1回当たり点数が2.2%減となりました。厚労省は毎年薬価改定により薬剤料が引き下げられた影響が背景にあると分析しています。

厚生労働省は、医療給付の受給者に関する調剤行為の内容などをまとめた2023年社会医療診療行為別統計の結果を公表した。薬局調剤では、1件当たり点数が0.5%減、受付1回当たり点数が2.2%減となった。毎年薬価改定により、薬剤料が引き下げられた影響が背景にあると分析している。

 

調査は、昨年6月審査分として審査決定された医療保険制度の診療報酬明細書と調剤報酬明細書のうち、レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)に蓄積されている全数集計を対象としたもの。

 

集計対象となる保険薬局のレセプト件数は5827万5906件と前年の5374万7600件から増加した。薬局における調剤行為の1件当たりの点数総数は1065.3点で、同5.3点、0.5%減となった。受付1回当たり点数は889.9点で、同19.8点、2.2%減となった。

 

薬局調剤の1件当たり点数と受付1回当たり点数が前年より低下した背景について、厚労省は「最も大きな要因として薬剤料がかなり低下しており、毎年の薬価改定が影響しているのではないか」と分析している。

 

実際、調剤行為別に見ると、「薬剤料」が637.5点と最も高かったが、同19.9点、3.0%減少した。構成割合は71.6%と0.7ポイント低下した。次いで「調剤技術料」は128.6点で、2.1点、1.6%増加し、「薬学管理料」は121.8点で1.7点、1.4%減少した。

 

医科の入院外における院外処方率は前年から1.1ポイント増の80.2%で、病院が1.1ポイント増の82.5%、診療所が1.2ポイント増の79.6%となった。

 

後発品の使用状況を見ると、薬剤種類数に占める後発品の種類数割合は総数で80.0%と前年から1.8ポイント増加。内訳を見ると、入院が1.4ポイント増の74.6%、院内処方が1.0ポイント増の67.7%、院外処方が1.8ポイント増の82.5%だった。

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出典:薬事日報

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