医療

認知症基本計画を策定~市民参画で研究推進 政府

薬+読 編集部からのコメント

認知症の創薬研究など基本的施策を定めた認知症施策推進基本計画が大筋でまとまりました。当事者や市民参画による認知症研究を通じ、診断や創薬シーズを発掘すると共に、認知症の人が治験にアクセスしやすい環境整備にも取り組みます。

政府は11月29日、認知症の創薬研究など基本的施策を定めた認知症施策推進基本計画を大筋でまとめた。当事者や市民参画による認知症研究を通じて診断や創薬シーズを発掘すると共に、認知症の人が治験にアクセスしやすい環境整備にも取り組む。一方、地域の中で切れ目なく保健医療・福祉サービスを提供していくための機能として、「かかりつけ薬剤師によるポリファーマシー対策の推進」も記載している。

 

認知症研究では産官学連携、学会間連携、研究への認知症の人、家族や市民の参画等を進め、画期的な診断・治療・創薬等シーズの研究開発を推進する方針を示した。アルツハイマー病に加え、レビー小体型認知症や前頭側頭型認知症、脳小血管病や高齢者タウオパチーなど病態未解明である認知症の病態解明、診断法、治療法、介護方法の開発につながる研究を推進する。

 

また、認知症の人と家族等が希望する研究・治験に積極的に参加できるよう研究・治験環境を整備する。創薬・国際連携を見据えた認知症臨床研究の基盤となるレジストリ・コホート研究環境の整備を継続的に推進し、これらを活用してアカデミアと製薬企業を含む民間企業等の官民連携も推し進めていくことも計画に盛り込んだ。

 

保健医療・福祉サービスの提供体制整備に向けては、認知症の人が居住する地域に関わらず、自らの意向が十分に尊重され、望む場で質の高い保健医療・福祉サービスを適時にかつ切れ目なく利用できるよう地域の実情に応じたサービス提供体制と連携体制を整備し、人材育成を進める。その中の一つとしてポリファーマシー対策の推進を掲げ、「かかりつけ薬剤師としての役割を発揮できる薬剤師の配置を促進する」と明記した。

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出典:薬事日報

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