「DX体制加算1」は10点~調剤基本料の評価見直し 中央社会保険医療協議会総会
中央社会保険医療協議会は29日の総会で、調剤基本料の「医療DX推進体制整備加算1~3」の点数を引き上げる評価見直しに関する答申をまとめ、福岡資麿厚生労働相宛てに提出した。薬局における電子処方箋の比較的高い普及状況を踏まえ、導入施設を基本とした評価に切り替え、同加算1は現行から3点増の10点とした。4月1日から適用する。
同加算は、オンライン資格確認で取得した薬剤情報等を診療に活用可能な体制の整備、電子処方箋等を導入するなど医療DXに対応した体制を持つ薬局を評価するもの。施設基準として同加算1ではマイナ保険証の利用について「十分な実績」、同加算2では「必要な実績」、同加算3では「実績」を有していることを求めている。
現行施設基準は電子処方箋の導入が進むまでの経過措置としていたが、薬局については今月12日時点で6割を超える施設が電子処方箋の運用を始めており、3月31日までに多施設で導入が見込まれている。そのため、紙の処方箋を含めた調剤情報を登録する手間を評価する観点から経過措置を終了し、電子処方箋を導入した施設を基本とした評価に切り替える。
具体的には、同加算1の点数を現行から3点引き上げた10点、同加算2と3はそれぞれ2点引き上げた8点、6点とする。
施設基準は、電子処方箋により調剤する体制を有すると共に、紙の処方箋を受け付けて調剤した場合も含め、原則として全ての調剤結果を速やかに電子処方箋管理サービスに登録するよう求めた。
算定月の3カ月前のレセプト件数ベースのマイナ保険証の利用率として、同加算1は現行から15ポイント増加した45%以上を求め、同加算2は10ポイント増の30%以上、同加算3は5ポイント増の15%以上を求める。
求められるマイナ保険証の利用率は4~9月に適用されるものとし、10月以降の利用率は7月をメドに検討・設定することとした。
一方、長期収載品の選定療養において患者への薬局の説明にかかる負担を考慮し、特定薬剤管理指導加算3ロの評価見直しも行う。現行の同加算では5点を算定できるが、今回薬局の説明にかかる負担増を考慮し10点に引き上げる。
🔽 医療DX推進体制整備加算について解説した記事はこちら
出典:株式会社薬事日報社
薬+読 編集部からのコメント
調剤基本料の医療DX推進体制整備加算の点数を引き上げる評価見直しに関する答申が中医協総会でまとめられ、福岡厚労相宛てに提出されました。同加算1は現行から3点増の10点、2と3は2点増の8点、6点となり、2025年4月1日から適用されます。