薬剤師会

日薬が日薬連に要望書~高額薬は最小包装単位に 日本薬剤師会

薬+読 編集部からのコメント

日本薬剤師会は、医薬品の製造・販売で薬事承認に基づいた用法・用量、実際の投与日数を踏まえた包装単位とすることなどを求める要望書を、日本製薬団体連合会の岡田前会長宛てに提出しました。

日本薬剤師会は、医薬品の製造・販売で薬事承認に基づいた用法・用量、実際の投与日数を踏まえた包装単位とすることなどを求める要望書を、日本製薬団体連合会の岡田安史前会長宛てに提出した。

 

医療の高度化や革新的な新薬の開発により、高額医薬品が増加し薬局での取り扱いが増える一方、医薬品の販売包装単位が薬事承認された用法・用量や実際の処方形態と合致していないため、必然的に残薬が発生し廃棄されるケースが課題となっている。

 

医薬品の廃棄は薬局の負担となるが、特に高額医薬品の廃棄は薬局経営への影響が大きく過度な負担をもたらす。薬局における医薬品管理や廃棄にかかる費用負担は薬価差で対応していたが、近年は薬価差縮小や高額医薬品の増加により、費用負担が増加している。

 

要望書では、医薬品の製造・販売に当たっては薬事承認に基づく用法・用量もしくは実際の投与日数を踏まえた包装単位とするよう実現に向けた検討を進めるよう求めた。また、1錠または1日の薬価が高額な医薬品については、薬局で調剤する際、残薬や廃棄薬が生じないように最小包装単位での販売を要望した。

 

例えば、服薬開始から1週間または2週間で効果判定が求められる薬剤など、週単位で投与量を変更することが想定される医薬品の場合は、現状100錠包装での販売を7錠包装、14錠包装など初期治療期間や効果判定期間に対応した最小包装単位での販売を行うよう求めている。

 

いわゆる1社流通については、薬局が医薬品の購入や入手が困難な場合等において、患者の薬物治療に支障を来さないよう製薬企業と医薬品卸との間に限らず、関係団体の連携と協力を通じて適正な医薬品流通体制を確保するよう求めている。

 

森昌平副会長は22日の定例会見で、「最小包装単位に関しての発言や発信をしたことにより、個別の企業から少しずつ相談が来るようになったことは良かった」と述べ、実態に即した包装単位になるよう引き続き求めていくとした。

 

要望書は今後、日本製薬工業協会や米国研究製薬工業協会(PhRMA)、欧州製薬団体連合会(EFPIA)にも提出する予定。

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出典:株式会社薬事日報社 

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