補正予算で病院など支援~自民・高市新総裁が表明
自民党総裁選の投開票が4日に行われ、高市早苗前経済安保担当相が女性初の総裁に選ばれた。高市氏は同日の総裁選後に行われた記者会見で、病院・介護施設の厳しい経営状況を踏まえ、次期診療報酬・介護報酬改定を待たずに補正予算で支援する必要があるとの考えを表明。来週中にも招集される臨時国会で首相指名されれば、課題となっている社会保障改革に乗り出すことになる。
人件費や物価の急騰などを背景に、全国の大学病院の約7割が2024年度収支で赤字となり、国立大学病院42施設で25年度収支が400億円超の赤字となる可能性も示されている。介護施設(老人福祉・介護事業)についても同様の理由から、24年の介護事業者の倒産件数が過去最多の172件となった。
高市氏は、病院・介護施設をめぐる現況に触れ、「少し急ぐ必要があるのが病院・介護施設で、かなり大変な状況だ。診療報酬改定(の改定率決定)は年末だが、実際の効果は少し先で、それを待っていられない。特に地域の医療機関がどんどん倒産すると大変で、介護報酬も改定年がまだ先だ」と主張。「補正予算を使って支援をできる形を検討したい」と述べ、年末の予算編成を待たずに対応する考えを示した。
出典:株式会社薬事日報社
薬+読 編集部からのコメント
女性初の自民党総裁に選出された高市早苗前経済安保担当相が、病院・介護施設の厳しい経営状況を踏まえ、次期診療報酬・介護報酬改定を待たずに補正予算で支援する必要があるとの考えを表明しました。