DgSの世界トップ3射程に~経営統合、ビジョンを公表 ツルハホールディングス、ウエルシアホールディングス
ツルハホールディングスとウエルシアホールディングスが1日に経営統合し、同日に都内で開いた記者会見で「経営統合後ビジョン」を公表した。ツルハHD社長の鶴羽順氏(写真左)は、ビジョンについて、単なる規模の拡大や業界の競争だけを意識したものではなく、ツルハとウエルシアが共に未来を作るための第一歩として、その想いを形にしたものであることを強調。「ツルハグループの変わらない経営理念を、ツルハとウエルシアが一緒になって実現するための道筋」とし、「ツルハとウエルシアが一つになった力を全てのステークホルダーに還元し、グループ全従業員と共に未来を作っていく」との考えを示した。
ビジョンでは、統合による現在地に言及。世界のドラッグストアにおいて、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスおよびCVSヘルス(いずれも米国)の売上規模第1グループに次ぐ第2グループを「ごく限られた企業しか到達できない領域」とし、「今回の統合によりツルハグループは第2グループの領域に入ったと言える。そして世界3位の背中が見える位置に立ったことになる」とした。
鶴羽氏は、「売上規模では世界のドラッグストアに肩を並べる場所に、日本のドラッグストア企業で初めて到達した」と指摘。「今後も業界再編は加速すると考えているが、日本全体を盛り上げていき、世界でも存在感を示していく覚悟だ」と話した。
一方、国内では全国47都道府県を網羅する形で、店舗数5659店舗、売上高2兆3124億円、従業員数11万6343人(25年2月末時点)のいずれも圧倒的な1位となる。こうした中、ビジョンでは統合によって様々なことが大きく変革しても、中心にある経営理念「お客様の生活に豊かさと余裕を提供しよう」は決して変わらないことを強く打ち出している。
鶴羽氏も「われわれが大切にしてきた原点であり、今日の統合を迎えても揺らぐことのない不変の経営理念だ」と語った。
また、ビジョンでは統合の象徴として来春に新プライベートブランド(PB)「からだとくらしに、+1」を立ち上げることを明らかにした。
鶴羽氏は、「一人ひとりのお客様の生活に寄り添いたい、毎日の暮らしが少しでも良くなるようにドラッグストアの役割をもっと拡張したい、ツルハとウエルシアの強みを掛け合わせたいという想いの延長線上に生まれた」と背景を説明した。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
ツルハHDとウエルシアHDが2025年12月1日に経営統合し、記者会見で「経営統合後ビジョン」を公表。ツルハHDの鶴羽順社長は「売上規模では世界のドラッグストアに肩を並べる場所に、日本のドラッグストア企業で初めて到達した」と指摘しました。