【城西国際大】6年制薬学部募集停止へ ~ 定員未充足で苦渋の決断 城西国際大学
城西国際大学(千葉県東金市)は17日、2027年度から6年制薬学部医療薬学科の学生募集を停止することを公表した。近年の定員未充足が続く中での決断で、26年度入学生と在学生については卒業まで現在の教育環境を提供するとしている。薬学部の学生募集停止は姫路獨協大と医療創生大に続く3校目となる。私立大学では25年度から毎年度、募集停止に踏み切る大学が相次いでおり薬学部淘汰の流れが加速している。
同大は募集停止の背景として、急速な少子化進行、受験環境の変化、薬学教育を取り巻く志望動向の変容を挙げた上で、「教育体制の充実と今後の発展的な再編を見据え、将来にわたり質の高い教育・学習支援体制を維持するための検討を重ねた結果」とホームページ上で説明した。
23年度から運営の継続に向けた検討を行ってきたが、今年度から募集停止を検討し始めたとしている。在学生と26年度入学生へのフォローについては、「卒業に至るまで現在の教育環境を継続し、責任を持って学修支援を行っていく。国家試験対策や進路支援等についても従来通りの体制を維持し、学生一人ひとりが安心して学業に専念できるよう万全を期していく」としている。
同大広報室は、「入学生と在学生が学業の継続や進路選択に不安を抱くことが想定される。ワンストップ相談窓口の設置、卒業までの教育実施計画、保証人・保護者等への説明会など、学生が安心して卒業を迎えられるようしっかりと対応していく」との考えを示している。
教員の待遇に関しては、「まずは学生への対応が最優先となるため、学部生全員が卒業し、薬剤師として活躍できるまで教育をお願いする」とした。
薬学部医療薬学科は地域医療を支える人材の育成を目的に04年度に開設された。06年度から6年制課程となり、昨年5月時点で計353人の学生が在籍する。県内企業による寄附講座の提供、薬学短期海外留学などを教育の特色とし、主に県内の病院、調剤薬局、ドラッグストアなどに卒業生を輩出してきた。
一方、25年度の入学定員数110人に対して志願者数は97人で定員割れとなり、入学者数を入学定員数で割って算出した定員充足率は0.31と私立大学で2番目の低さとなった。前年度も定員割れとシビアな運営状況に陥っており、26年度からは入学定員を60人に削減する方針を示していた。また、薬剤師国家試験の合格率は第110回が42.86%など、直近3回はいずれも私立大の平均合格率を下回っていた。
26年度に看護学部看護学科、福祉総合学部理学療法学科・福祉総合学科と統合して「健康科学部」の1学科となる見通しだったが、文部科学省の通知により薬剤師養成を行う6年制の学科は薬学部である必要があるとして、薬学部は維持することとなった。
25年度は姫路獨協大が6年制薬学部医療薬学科、26年度は医療創生大が6年制薬学部薬学科の募集を停止し、今回の城西国際大の決定で薬学部の募集停止は3校目となる。これまで募集停止に踏み切った大学は定員未充足から定員削減を行っている。
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出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
城西国際大学が、2027年度から6年制薬学部医療薬学科の学生募集を停止することを公表。近年、定員未充足が続く中での決断で、2026年度入学生と在学生には卒業まで現在の教育環境を提供します。薬学部の学生募集停止は姫路獨協大と医療創生大に続く3校目となります。