リスク最小化策評価義務化 ~ 来年5月RMP法制化で 厚生労働省
厚生労働省は、2027年5月20日に施行する改正医薬品医療機器等法に伴う整備省令を公布し、医薬品の製造販売業者に対し医薬品リスク管理計画(RMP)の作成・実施を義務づける規定を新設した。今回の制度改正では、RMPに基づく追加のリスク最小化活動に対する効果評価も新たに義務化。情報提供資材が医療従事者や患者に適切に届いているかに加え、認識・理解や知識向上、行動変容、リスク低減効果などを検証する。効果評価の結果、有効性が確認されれば当該活動を終了できる一方、十分な効果が認められない場合には活動内容の見直しが必要となる。
これまでRMPは薬機法に規定がなく、GVP省令に定義や活動内容を定め、個々の医薬品の承認条件として実施を求めてきた。改正後は法令に基づく安全対策としてRMPの作成・実施が求められると共に、追加のリスク最小化活動については実施するだけでなく、効果の評価・検証が求められる。
追加の医薬品安全性監視活動や追加のリスク最小化活動を実施する場合、特定の事象や患者集団に関する安全性情報の収集を行う場合、有効性に関する調査・試験を実施する場合などにRMPを作成する。
これらに該当しない場合はRMPの作成が不要となることもあり、その際は承認申請資料(CTD)に理由を記載する。軽微な変更を除くRMPの変更や終了時には医薬品医療機器総合機構(PMDA)への報告を求める。
RMPには追加の安全性監視活動やリスク最小化活動、有効性に関する調査・試験ごとに結果の評価時期、PMDAへの報告予定時期を設定する。有害事象を十分な信頼性で評価できる時期や、有効性調査結果を活用できる時期などを目安として示した。
RMPをめぐっては、市販後に集積される情報を分析・評価しながら適時更新されるべきものにも関わらず、製品上市後から再審査期間満了までに実質的な見直しが行われている品目は少ないとの課題が指摘されていた。このため、省令では状況に応じた見直しが行われるよう明確化した。
安全性検討事項で定義された重要なリスクは、追加の安全性監視やリスク最小化活動が不要となった段階で削除可能としたほか、全ての安全性・有効性検討事項にかかる活動が終了した場合はPMDAとの協議を経て再審査期間満了前でもRMPを終了できる。再審査期間満了まで一律に運用を継続してきた従来に比べ、リスク管理活動の評価結果に応じて柔軟に運用できる内容となっている。
大きな柱の一つが、追加のリスク最小化活動に対する効果評価の義務化だ。従来は情報提供資材の配布や適正使用資材の周知など追加のリスク最小化活動の実施が中心だったが、今後は活動の実施だけでなく、実際にリスク低減や適正使用の推進につながったかを評価しなければならない。
製造販売業者は必要な情報が対象となる医療従事者や患者に到達しているか、情報が認識・理解されているか、適切な行動変容につながっているか、さらにリスク低減効果やリスク管理効果が確認できるかなどを評価する。
追加のリスク最小化活動を立案した段階から効果評価計画の検討を開始し、RMP公表時には評価時期や評価指標、評価方法を記載する必要がある。
効果評価の結果、追加のリスク最小化活動の有効性が確認され、電子添文や患者向医薬品ガイドなどによる情報提供のみで適切なリスク管理が可能と判断される場合には、当該活動を終了できる。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
厚生労働省は、2027年5月20日施行の改正薬機法に伴う整備省令を公布し、医薬品の製造販売業者に対し医薬品リスク管理計画(RMP)の作成・実施を義務づける規定を新設しました。