OTCリスク区分見直しを ~ ロキソニン契機に意見噴出 日本薬剤師会 都道府県会長協議会
既存の一般用医薬品についてリスク区分の再点検が必要だ――。10日に新潟市内で開かれた日本薬剤師会の都道府県会長協議会では、日薬がパブリックコメントで解熱鎮痛薬ロキソプロフェンの第1類医薬品から指定第2類医薬品への移行を「妥当ではない」としたことに、都道府県会長から賛同する声が相次いだ。一方、これを契機に安全性に懸念のある既存の一般用医薬品についても、第3類から第2類、第2類から第1類への変更を含めリスク区分を見直すべきとの意見が噴出。日薬も今後検討していく考えを示した。
京都府薬の河上英治会長は、第3類医薬品の便秘薬「マグミット」を服用した慢性腎臓病患者に副作用が発現し、腎臓専門医から「なぜこの薬が第3類なのか」と疑問を呈された事例を紹介。「一般用医薬品のリスク分類は慎重に考えないと国民の医療安全が脅かされる」と訴えた。
さらに、ロキソプロフェンについて、「ARBとNSAIDs、利尿剤を3剤併用すると『トリプルアーミー』で急性腎障害のリスクがあるが、全国の薬剤師のうちどれだけ分かっているか」と投げかけた。
これに対し、橋場元常務理事は「第1類、第2類、第3類を決めた時からずいぶん時間が経っている。安全性に関する知見が蓄積してきている中で、もう一度リスク区分を変更することはあり得る」との考えを示した。
医薬品医療機器等法の改正で誰でもリスク区分の変更を提案できる仕組みが設けられたことにも触れ、「安全性に懸念が示されていれば、薬剤師として『この医薬品は第3類ではなく第2類だろう』という意見を持つ方が提案できる仕組みになっている」と説明した。
栃木県薬の森昌平会長は「リスク区分ができてから17年が経過し、17年前とは社会環境や人口構造が違う」と指摘。「リスク区分を見直すというより、リスク区分の考え方を見直していかないといけない」と述べ、日薬に検討を求めた。
岩月進会長は、ロキソプロフェンについて「登録販売者が気をつけて販売したにも関わらずトリプルアーミーによる副作用が発現しても、登録販売者では行政的な責任を取れない」と指摘。「日薬はパブコメで、行政責任が取れる薬剤師が関与した体制を作ってほしいと言っている。むやみに第2類に落とすのではないという世論が出てくるきっかけが、今回のロキソプロフェンになる」と述べた。
一方で、リスク区分の見直しを求める以上、薬局側もOTC医薬品を責任を持って販売できる体制を整える必要があると強調した。
「6万3000軒の薬局のうち約3万軒がチェーン薬局だが、われわれの薬局でロキソプロフェンを販売している薬局がどれだけあるか」と問題提起。「ロキソプロフェンを指定第2類にすることには賛成していないが、そのことを言った以上は、きちんと販売して責任の所在を明確にし、地域住民に安心して薬を使ってもらえる体制を用意すべきだ」と述べた。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
日本薬剤師会の都道府県会長協議会で、ロキソプロフェンの指定第2類医薬品への移行を巡る議論を契機に、既存の一般用医薬品のリスク区分見直しや考え方の再検討を求める意見が相次ぎました。