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【第105回薬剤師国家試験】合格基準と合格率の傾向は?

2月22日(土)、23日(日)の2日間にわたり行われた第105回薬剤師国家試験。受験生の皆さん、本当にお疲れさまでした。自己採点を済ませ、合格基準が気になっている頃ではないでしょうか。

 

>>>2022年「第107回薬剤師国家試験」の最新情報と合格発表後の流れはこちらの記事でチェック

■難しかった第105回薬剤師国家試験

SNS上では「必須問題が難しかった」「統一模試より難しかった」等の投稿が見られ、過去問や統一模試よりも「難しい」と感じた受験生が多かったように思われます。
薬学ゼミナールによる第105回薬剤師国家試験の総評(2020年2月25日公表)では、「科目により差はあるが、全体としての難度は高かった」と評されています。薬学ゼミナールが用いた自己採点システムでは新卒者8,330名の平均点が237.4点であったと報告がされています(2020年2月25日15時時点)。

 

また必須問題の難易度が高いため足切りにかかる受験生がいることが予想される点や、薬学ゼミナールが予想する禁忌肢の選択肢を選んだ受験生はほとんどいなかった点等も、同総評により指摘されています。

■合格発表はいつ?

気になる合格発表が行われるのは、2020年3月24日(火)14時です。厚生労働省および各地の薬剤師国家試験運営臨時事務所に合格者の受験地と受験番号が掲示されます。また例年、厚生労働省のホームページにも速報として合格者の受験地と受験番号が掲載されますので、直接厚生労働省や臨時事務所に足を運ぶことなくウェブ上で確認することができます。

■合格基準は?

平成30年8月に厚生労働省が発表した「『新薬剤師国家試験について』の一部改正について」によると、第105回薬剤師国家試験の合格基準は下記の2点を満たすことです。


①問題の難易を補正して得た総得点について、平均点と標準偏差を用いた相対基準により設定した得点以上であること。
②必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ、構成する各科目の得点がそれぞれ30%以上であること。

(厚生労働省「『新薬剤師国家試験について』の一部改正について」平成30年8月 より)


いわゆる「足切り」を免れるには、②の基準を満たす必要があります。つまり、必須問題全体で70%以上の得点を得ていること、かつ必須問題の各科目で30%以上の得点を得ていることです。

 

なお、前回の第104回薬剤師国家試験から導入された「禁忌肢」の選択状況も加味されます。ですが前述の薬学ゼミナールの自己採点システムでは禁忌肢と予測される選択肢を選んだ受験生はほとんどいなかった、との報告があることからほとんどの受験生はそれほど気にする必要がないポイントかもしれません。

 

■過去5年間の合格率は?

過去5年間の合格率は下記の通りです。約6割~7割で推移していますが、直近3年間は70~71%で安定しています。2015年は63.17%と例年に比べ低い合格率となっていますが、合格基準に「相対基準」が導入された2016年以降は7割以上の合格率となっています。

以上見てきたように、相対基準となった第101回以降の合格率は7割以上となっていることから、今回も同水準の合格率となることが予想されます。したがって、全体的に難度の高かった第105回でも相対基準により調整がとられると思われます。「統一模試ほど得点をとることができなかった」という受験生もあまり落ち込まず、合格発表の時を待ちましょう。国家試験本番まで勉強に力を注いできた自分をいたわり、好きなことをしたり休息したりして、リラックスして過ごしてくださいね。

文:薬読編集部

 

マイナビ薬剤師の【薬剤師国家試験特設ページ】では、過去の国家試験結果との比較や都道府県別・学校別合格率、さらには合格発表後の流れまでをていねいに解説しています。ぜひ合わせてお読みください!

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