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辛い、キツイ…薬剤師の在宅業務を乗り切る秘訣 Vol.3

薬剤師の在宅業務とは――在宅は大変? キツイ? Vol.1」「薬剤師在宅コミックルポ 在宅訪問が辛い、やりたくない Vol.2」に続くコミックルポ第3弾。薬剤師の在宅ワークは、訪問先ではどんな仕事をするの? 患者さんの話し相手をしなければならないの? キツイ、辛いと思われがちな薬剤師の在宅訪問ですが、薬剤師の在宅業務を15年以上手がける熱血薬剤師・加藤健司さんのメソッドを使えば、気持ちも仕事もラクになります。

薬剤師は現場では名探偵

 

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薬剤師の在宅現場では観察、推察、判断が重要

薬剤師は、現場(訪問先)では名探偵。患者さんのご自宅では、あらゆる物証を見逃さないようにチェック。大切なのは、薬よりも生活を見ることです」

 

こう話すのは、薬剤師として在宅業務に長年のキャリアを持つ加藤健司さん。在宅業務において最も必要なのは、「観察力・推察力・判断力」の3つだといいます。

 

患者さんの服装、布団の様子(汗や汚れ、しわ)、部屋の様子、ごみ箱の中など、細かく“観察”し、そこから生活状況や症状を“推察”し、対処法を“判断”します。たとえば、高血圧の薬を処方されている患者さんなら、布団が湿っていないか観察します。発汗して布団が湿っていた場合、不整脈が起こっていることが推察できます。これを医師に伝え、処方の変更が必要だと判断するわけです」

 

一般的にひとりの患者さんを訪問するのは2週間に1度。加藤さんは、多い時は1日5~6件訪問することも。加藤さんが勤めるみよの台薬局では、専用車が用意されており、ドライバーが同行します。女性薬剤師さんが男性患者さんを訪問する際など、不安なときはドライバーと一緒に部屋を訪問するそう。

 

「薬はケアマネさんから指示されている場所にセットします。ヘルパーさんが訪問のたびに患者さんの様子を記録してくれる“連絡帳”のようなものがあるので、現場では必ず目を通します。最近は、ICTによる訪問看護支援システムが進んでいるので、患者さんの状況がスマホで確認でき、在宅チームの連携がスムーズになりそうです」

 

さらに、在宅訪問をこなしていく上でのポイントは、長居をしないことだといいます。

 

「患者さんとは程よいコミュニケーションを取りつつ、長居はせずに切り上げるようにします。10分以内で終わらせるのが理想ですが、おしゃべり好きの患者さんには、時間があればお付き合いすることもあります。長くなりそうなときは、『次の現場に行かなくてはいけないので、今日はこの辺で…』と、程よい時間で切り上げるようにしています」

 

在宅は一にも二にも経験。回数を重ねるうちに、現場で求められる薬剤師として転職にも有利になるはず。


お話を聞いたのは…薬剤師 加藤健司さん

みよの台薬局グループ 薬局事業本部副本部長。2002年にみよの台薬局グループで本格的に在宅医療に着手。2016年に総合メディカルグループとなり、現在は約1万2000人の在宅患者を抱え、業界を牽引。「在宅は患者を幸せにする素晴らしい仕事」を信条に、薬学生や若手薬剤師を育成している。趣味はレース観戦とお酒で、特にビールが大好き。

 

取材・文/中条礼子 コミック/なとみみわ

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