薬剤師のスキルアップ 公開日:2022.07.28 薬剤師のスキルアップ

子育て中の保護者もフォローする、地元密着型「スイート薬局」の取り組み

近所にある小児科クリニックのかかりつけ薬局としてもお母さんたちから人気の「スイート薬局」。実際にお薬嫌いな子供たちに対し、どのような薬の選択や工夫を行っているのか、お話を伺いました。

 

本記事は株式会社ネクスウェイが提供する「医療情報おまとめ便サービス」2017年6月号特集「私たちの薬剤選び『ジェネリック医薬品』患者さんに最適な薬はどれだろう?CASE02小児向け」P.7-8を再構成したものです。

お話を聞いたのは……
 

スイート薬局
東京都杉並区阿佐ヶ谷南2-1-2

薬剤師として、また母親として接しています

Q.「スイート薬局」さんの特徴についてお聞かせください

小規模ベースで手厚いサービスを目指し、2008年に開局。来年で10周年を迎えます。スタッフ全員が育児経験のある女性スタッフなので、地元のお母さんたちからも信頼を得ているというところが強みです。薬局としては2次元バーコードを取り入れているので、お薬は迅速にお出しできるんですが、お母さんたちの悩みなどにも時間を割いてじっくり話を聴くようにしています。
 
明らかに子育てに行き詰まっているお母さんたちの表情を見逃さないというのも大切で、お子さんには薬を出しつつ、お母さんのケアもするという感じでしょうか。なかには進路相談なんて薬局の範疇を超えた相談もありますが(笑)、子育ての不安を解消し、少しでも気持ちを軽くしてもらえればと思います。



薬剤師 小林友香先生

 

そのほか、在宅医療にも力を入れており、小児患者さんを含む障がい者施設、グループホーム、有料老人ホームと3件の施設も受け持っています。開局したての時から休憩時間にサービスでお届けしていたことからスタートして、徐々に広がっていった感じです。

薬だと気付かせない工夫も必要ですね

Q.お薬嫌いな小児患者さんへの対策と工夫は?

お子さんの場合、やはり服薬の問題は多いですね。「錠剤が大きくて飲めない」とか、「味が苦くて飲めない」というご相談は頻繁です。年齢や性格にもよりますが薬自体見せないようにした方がいいことも多いため、アイスクリームに混ぜたり、フルーツに詰めたりということはアドバイスしています。
 
でも、お子さんによっては全く甘くないものを食べないという場合もあるので、そんな時は「お味噌汁に溶かしたり、ケチャップや納豆に混ぜてみたりしては?」とか。ある程度年齢があがったら、多少味付けは濃くなりますが海苔の佃煮なども薬の味を誤魔化しやすいですね。



薬剤師 滝波園彼先生

 

でも反対に、薬によっては混ぜるとダメなものや余計に苦くなるものもあるので、お薬をお見せしながらご説明します。あとはお子さんの好きなキャラクターのシールをシロップの容器に貼るとか、処方薬がないときでも病院帰りに気軽に立ち寄ってもらえるよう、飴やキャラクターシールは欠かさないようにしています。

 

合う合わないはあるので、見極めも必要ですね

Q.ジェネリック医薬品のメリットとデメリット。患者さんへの勧め方は?

現在のところ、新患の方はほぼジェネリック医薬品をお使いいただいています。また、先発のお薬を使っている場合は「国が推奨しています」と切り替えを促すようにしてます。うちではとくにヒルドイドに関して使用率が高いので、ジェネリック医薬品のビーソフテン(ヘパリン類似物質)を「先生がお勧めされています」といってお出しする事が多いんですが、同じ処方量でも患者さんの使い勝手によって、チューブかジャー(※ア)かどちらか選んでいただいたりもしています。



 

あと、最近では泡で出るタイプなど、メーカー側で色々と工夫されていますよね。内服薬では、シロップ状(※イ)の薬は服薬しやすいだけでなく、小分けにされていて持ち運びに便利なものもあって有難いですね。粉薬のように湿気に弱いこともないですし、消費期限も個々に印字されている点も安心です。
 
ただ、お母さんの中には、ジェネリック医薬品はどうしても嫌だという方もいらっしゃいますし、小児の場合、まずは飲みやすい味でなければ受け付けないという問題もあります。実際、薬を変えたら子どもが飲まなくなってしまったというケースもありますから、そのあたりは患者さんの要望を伺いながら対応しています。

薬を飲ませることがお母さんの負担にならないように

Q.ジェネリック医薬品に求めることは?

やはり味と剤型ですね。子どもの場合は“おいしい”ことは絶対条件なんです。現在、主に嚥下が難しい患者さんに出ているゼリータイプ(※ウ)の薬があるんですが、味も普通のゼリーみたいで子どもにとってはこういった製剤も適していると思います。

シロップじゃないと飲めないという小さいお子さんも割といるのですが、ゼリーとかグミは子どもが好きなので、そういう剤型の薬が出てくると服用率は上がるんじゃないでしょうか。日持ちも良くなりますし、スティック状などにしたら持ち運びもしやすくて、更にいいと思います。

 

<お話の中で出てきた薬の一例>
 

※ア
ニプロ株式会社 ヘパリン類似物質油性クリーム0.3% 「ニプロ」 100g
共和薬品工業株式会社 ヘパリン類似物質油性クリーム0.3% 「アメル」 25g

※イ
高田製薬株式会社 ジキリオンシロップ 0.02%

※ウ
佐藤製薬株式会社 カロリールゼリー 40.496% ※注意:成人のみ適応。

 

 

 

出典:株式会社ネクスウェイ「医薬情報おまとめ便サービス」特集2017年6月号

 
 

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