薬局に来るたびに食べ物や、飲み物をくれる患者さんがいます。ありがたくいただくのですが、毎回なので患者さんの負担になっていないか心配です。断った方がよいでしょうか。
受け取る際に「気を遣わなくても大丈夫」としっかり念押しを
患者さんからの差し入れは感謝の気持ちの表れ。この薬局は普段からしっかりとコミュニケーションが図れているのでしょう。チェーン薬局であれば、まずは会社の規約に「贈答品は受け取らないこと」と明記されていないかどうかを確かめてみましょう。病院などでは、「手紙や手づくり菓子など、金銭がかからないものなら受け取り可」と定めているところが多いようです。規約に明記されていない場合は、患者さんからの感謝の気持ちなので、ある程度なら受け取ってもかまわないのではないかと私自身は思います。
ただ、このケースのように来るたびに差し入れをされると、だんだん心苦しくなってきますよね。単なる感謝の気持ちならいいのですが、もしかすると「私の薬は手間がかかる処方なので、差し入れをしなければいけないかも」と気を遣っているのかもしれません。また、「差し入れで印象を良くしておけば、いざというときに特別扱いをしてもらえるだろう」という気持ちがあってのことかもしれません。その辺りは表情や話しぶりから想像するしかないのですが、いずれにしても「とても嬉しいです。でも、どうぞお気遣いなさいませんように」という意志はしっかり伝えましょう。
ただ、このケースのように来るたびに差し入れをされると、だんだん心苦しくなってきますよね。単なる感謝の気持ちならいいのですが、もしかすると「私の薬は手間がかかる処方なので、差し入れをしなければいけないかも」と気を遣っているのかもしれません。また、「差し入れで印象を良くしておけば、いざというときに特別扱いをしてもらえるだろう」という気持ちがあってのことかもしれません。その辺りは表情や話しぶりから想像するしかないのですが、いずれにしても「とても嬉しいです。でも、どうぞお気遣いなさいませんように」という意志はしっかり伝えましょう。
受け取るときは、まわりの状況に気を配ること!
差し入れで注意したいのは、受け取るタイミングと状況です。ほかに患者さんが誰もいなければいいのですが、ほかに患者さんがいるなら、まわりの目も気にしなければいけません。「いつもありがとうございます」とお礼を言うのはいいとして、特定の患者さんとスタッフがあまりに親しげに盛り上がっていると、ほかの患者さんたちが疎外感を感じてしまいます。「私も差し入れをすべきなのだろうか」と不安に思う患者さんもいるかもしれません。薬局内が混んでいるときなどは、「無駄話をしている」と反感を持たれてしまう可能性もあるので注意が必要です。
ケースバイケースの柔軟な対応が必要な事例ですが、まわりの状況にまで気を配りつつ、良好な関係をさらに深められるような対応を心がけましょう。
ケースバイケースの柔軟な対応が必要な事例ですが、まわりの状況にまで気を配りつつ、良好な関係をさらに深められるような対応を心がけましょう。
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
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