認知症対策アプリ提供~生活習慣スコア化、予防促す
エーザイは28日、インターネット関連企業のディー・エヌ・エー子会社「DeSCヘルスケア」と共同開発した認知症向けアプリケーション「Easiit(イージット)」の提供を開始した。認知症に備えて「脳の健康」を支援するのが狙い。脳の健康に影響するとされる生活習慣を測定し、スコアとして可視化することで、認知症予防に向けた健康行動の習慣化を促す。ユーザー利用目標は5年間で500万ダウンロードを目指す。
エーザイは、認知症領域の課題解決を目的とした認知症プラットフォームとしての「イージット」の確立を目指しており、その一環として今回、イージットアプリの提供を開始した。
同アプリは、ユーザーの歩数や食事、睡眠などの記録から、個別の生活習慣の推奨メニューを提示。メニューの実施記録から「イージットスコア」というスコアを算出して可視化することで、健康習慣の継続や行動変容を支援する。記録項目の一つである食事については、食事の写真をアップロードしてAIが料理のメニューを解析。カロリーと11種類の栄養素を年齢や性別に合わせた基準値と共に表示する。
また、同アプリの利用によってイージットマイルが貯まる。イージットマイルは、他社のポイントや航空系マイル、ギフト券などと交換ができる。料金は無料で、多数のコンテンツによる有料版は今冬に配信予定としている。
同日行われた説明会で、エーザイの内藤景介執行役は、「自治体における予防介護事業の費用や、家族が介護のために仕事を休むことで発生する機会コストなど、薬剤費以外にもコストが発生する」との認識を示し、「医療領域以外の日常の生活習慣領域で支援していくことが重要」と述べた。
一方、DeSCヘルスケアの瀬川翔社長は、同アプリについて「脳の健康を改善したいというニーズを捉え、改善するための健康習慣を継続していけるようなアプリを開発した」と説明した。
9月にはエーザイが販売している非医療用診断ツール「のうKNOW」とデータ連携機能の搭載を予定している。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
認知症に備えて「脳の健康」を支援するために、エーザイ株式会社(本社・東京都文京区)では7月28日、インターネット関連企業のDeNA子会社「DeSCヘルスケア」と共同開発した認知症向けアプリケーション「Easiit(イージット)」の提供をスタートしました。脳の健康に影響するとされる生活習慣を測定し、スコアとして可視化することにより、認知症予防に向けた健康行動の習慣化を促します。ユーザー利用目標は5年間で500万ダウンロードを目指します。9月にはエーザイが販売中の非医療用診断ツール「のうKNOW」とデータ連携機能の搭載を予定しています。