抗癌剤3品で効能追加
厚生労働省の薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は10月29日、抗癌剤3製品に対する効能追加などを報告した。
報告品目
▽ゼローダ錠300(中外製薬):有効成分のカペシタビンを含有する抗悪性腫瘍剤。
▽エルプラット点滴静注液50mg、同100mg、同200mg(ヤクルト本社):有効成分のオキサリプラチンを含有する抗悪性腫瘍剤。
これまで、「治癒切除不能な進行・再発の胃癌」に対して認められていた両剤の併用療法を、胃癌手術後の補助化学療法にも使えるよう効能・効果を改めるというもの。
▽ハイカムチン注射用1.1mg(日本化薬):有効成分のノギテカン塩酸塩を含有する抗悪性腫瘍剤で、「進行または再発の子宮頸癌」を効能・効果に追加する。
効能追加に伴い、用法・用量についても、「シスプラチンとの併用で、ノギテカンとして通常、成人に1日1回、0.75m/m2(体表面積)を3日間連日点滴静注し、少なくとも18日間休薬する」に変更する。
▽タイケルブ錠250mg(グラクソ・スミスクライン):有効成分のラパチニブトシル塩酸塩水和物を含有する抗悪性腫瘍剤で、「HER2過剰発現が確認された手術不能または再発乳癌」との併用療法において、カペシタビン1250mg、アロマターゼ阻害剤1500mgの用法・用量を追加する。
再審査期間は残余の2017年4月21日まで。
武田のヒブワクチン、承認手続き再開
この日の部会では、14年9月の同部会で承認が了承されたものの、申請時の安全性に関する情報に誤りがあったため、承認が先送りとなっていた武田薬品の沈降ヘモフィルスb型ワクチン(無毒性変異ジフテリア毒素結合体)の「ヴァクセムヒブ水性懸濁注」について、資料に誤った情報が記載された原因や再発防止策が確認できたため、承認手続きを再開することになった。
昨年9月の同部会では、海外での市販後を含めた安全性情報を確認するよう求める意見があったため、申請者の武田薬品が確認したところ、申請時の資料に記載されていた集計期間と実際に集計した期間が異なっていたことが判明。厚労省が武田薬品に詳細なデータの提出を求めていた。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は抗癌剤3製品についての効能追加を報告しました。また、武田薬品のヒブワクチンの承認手続きが再開されると伝えられています。