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オプジーボ、非小細胞肺癌追加‐新薬等5件を了承

薬+読 編集部からのコメント

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は、2015年11月30日の審議で免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体「オプジーボ」の肺癌への効能追加など5件を了承しました。

薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は11月30日、小野薬品の免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体「オプジーボ」の肺癌への効能追加など5件を審議し、いずれも了承した。

 

審議品目

 

ルコナック爪外用液5%(佐藤製薬):有効成分のルリコナゾールを含有し、爪白癬を効能・効果とする。

 

同剤はイミダゾール系抗真菌薬で、真菌の細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成阻害作用により抗真菌作用を示す。

 

既に同様の効能・効果を有する外用剤として、クレナフィン爪外用液10%(エフィナコナゾール)があるが、5%製剤はなく、爪白癬患者に対する新たな治療選択肢の一つとなり得るという。

 

再審査期間は4年。海外では、5%製剤が承認されている国・地域はない。

 

タルグレチンカプセル75mg(ミノファーゲン製薬):新有効成分のベキサロテンを含有し、皮膚T細胞性リンパ腫を効能・効果とする。

 

同剤は合成レチノイド。レチノイドX受容体に結合し、アポトーシス誘導および細胞周期停止作用により、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。国内の皮膚T細胞性リンパ腫の推定患者数は約2000人。希少疾病医薬品。

 

再審査期間は10年。承認条件として全例調査が付いた。海外では今年8月現在、欧米など39の国・地域で承認されている。

 

プロボコリン吸入粉末溶解用100mg(三和化学研究所)、ケンブラン吸入粉末溶解用100mg(参天製薬):いずれも新有効成分のメタコリン塩化物を含有し、気道過敏性検査を効能・効果とする。

 

同剤はコリン作動薬。同剤を用いた気道過敏性検査は非典型的な臨床像を呈する気管支喘息の確定診断や、喘息治療のモニタリングおよび喘息重症度の客観的な評価に用いられる検査法として確立している。

 

これまで、気道過敏性検査は研究用試薬を用いて行われていたが、日本アレルギー学会が厚労省の未承認薬・適応外薬検討会議で同検査薬の開発を要望。開発企業が募集され、三和化学と参天が開発に応じた。なお、日本で同様の効能・効果で承認されている薬剤はない。

 

再審査期間は8年。海外では7カ国で承認されている。

 

レミケード点滴静注用100(田辺三菱製薬):有効成分のインフリキシマブ(遺伝子組み換え)を含有し、川崎病の急性期の効能・効果を追加する。

 

川崎病患児では血清中TNFα濃度が高値であることが知られており、TNFαを阻害する働きを持つ同剤で症状を改善する。

 

同疾患の急性期では静脈用人免疫グロブリン(IVIG)療法が標準的治療に位置づけられているが、約15%(推定約1650人)が初回IVIG療法不応とされている。

 

希少疾病医薬品で再審査期間は10年。未承認薬・適応外薬検討会議で開発要請されていた品目。海外では、川崎病に対する開発は行われていない。

 

オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg(小野薬品):新有効成分のニボルマブ(遺伝子組み換え)を含有し、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌の効能・効果を追加する。

 

同剤は、PD-1の細胞外領域(PD-1リガンド結合領域)に結合し、PD-1とPD-1リガンドとの結合を阻害することにより、癌抗原特異的なT細胞の活性化と癌細胞に対する細胞障害活性を増強し、腫瘍の増殖を抑制すると考えられている。

 

再審査期間は5年10カ月。承認条件として全例調査が付いた。海外では、扁平上皮非小細胞肺癌の効能・効果で34の国・地域で承認され、米国では今年10月に非扁平上皮非小細胞肺癌で承認されている。

 

報告品目

 

レブラミドカプセル2.5mg、同カプセル5mg(セルジーン):有効成分のレナリドミド水和物を含有し、これまでの効能・効果「再発又は難治性の多発性骨髄腫」から、「再発又は難治性」を削除して未治療の多発性骨髄腫患者にも使えるようにする。

 

再審査期間は残余の20年6月24日まで。海外では同様の効能・効果で32カ国で承認されている。

 

コセンティクス皮下注150mgシリンジ、同皮下注用150mg(ノバルティスファーマ):有効成分のセクキヌマブ(遺伝子組み換え)を含有し、既存治療で効果不十分な膿疱性乾癬の効能・効果を追加する。

 

同疾患は、乾癬に共通する皮膚病変(乾癬性紅斑)の上に無菌性膿疱が発現し、発熱、全身倦怠感等の症状を伴う。推定患者数は1843人(乾癬全体の約1%)とされる。第一選択薬のシクロスポリンやエトレチナートが効果不十分な場合に用いる。

 

再審査期間は残余の22年12月25日まで。海外では今年1月に欧米で承認されている。

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出典:薬事日報

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