医療機器

「ジオトリフ」使用上の注意改訂

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省は抗癌剤「アファチニブマレイン酸塩」(製品名:ジオトリフ)などの添付文書「使用上の注意」を改めるよう指示しました。「重大な副作用」の「皮膚粘膜眼症候群(スティーブンジョンソン症候群)」の項に「中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑」が追記されます。その他、6品目の添付文書も改定されています。

厚生労働省は13日、日本ベーリンガーインゲルハイムの抗癌剤「アファチニブマレイン酸塩」(製品名:ジオトリフ)に重大な副作用として、中毒性表皮壊死融解症と多形紅斑が報告されたことから、添付文書の「使用上の注意」を改めるよう製造販売業者に指示した。

 

アファチニブマレイン酸塩については、使用上の注意の「重大な副作用」の「皮膚粘膜眼症候群(スティーブンジョンソン症候群)」の項に「中毒性表皮壊死融解症、多形紅斑」を追記する。医薬品医療機器総合機構(PMDA)の報告によると、直近3年間で中毒性表皮壊死融解症に関連する国内症例が3件、多形紅斑に関連する症例が1件確認された。今回、中毒性表皮壊死融解症に関する国内外の症例が集積し、医薬品の安全性や効能・効果等の情報を記載した文書(CCDS)を改訂したことや、多形紅斑についても国内外の症例が集積したことから、専門家の意見を踏まえた上で添付文書の改訂が適切と判断した。

 

田辺三菱の視床下部・下垂体・副腎皮質系ホルモン分泌機能検査薬「コルチコレリン(ヒト)」(製品名:ヒトCRH静注用100μg「タナベ」)に関しては、直近3年間で副作用としてショック、アナフィラキシーに関連する症例が2件報告され、国内症例が集積したことから、重大な副作用の項に「ショック、アナフィラキシー」を追記するよう注意喚起した。

 

また、協和発酵キリンのG-CSF製剤「フィルグラスチム(遺伝子組み換え)」(製品名:グラン)とその後続品である持田製薬販売、富士製薬、日本化薬などのフィルグラスチム後続品、中外製薬の「レノグラスチム(遺伝子組み換え)」(製品名:ノイトロジン)、ヤクルトの「ナルトグラスチム(遺伝子組み換え)」(製品名:ノイアップ)について、「重大な副作用」の「ショック」の項に「アナフィラキシー」を追記した。

 

その他、バイオジェン・ジャパンの多発性硬化症治療薬「ナタリズマブ(遺伝子組み換え)」(製品名:タイサブリ)については、進行性多巣性白質脳症(PML)に関して、「重要な基本的注意」の項にPML発症リスクが高い患者に対する注意喚起などを追記すると共に、ノバルティスファーマの血小板増加薬「エルトロンボパグ オラミン」(製品名:レボレード)に関して、「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項の制酸剤、乳製品、多価陽イオン含有製剤等を服用する場合の同剤との投与間隔に関する記載を変更することとした。

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出典:薬事日報

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