タリオン、クラリチン‐初のスイッチ化了承
アレルギー性疾患治療薬が3件
薬事・食品衛生審議会要指導・一般用医薬品部会は9日、アレルギー性疾患治療薬として、田辺三菱製薬が申請した「タリオンR」バイエル薬品の「クラリチンEX」、サノフィの「アレグラFXジュニア」を要指導医薬品として承認することを了承した。このうち「タリオン」と「クラリチン」は初のスイッチOTCとなる。3品目とも承認条件として3年間の安全性に関する製造販売後調査が付いた。
医療用医薬品「タリオン錠10mg」のスイッチOTCは、抗ヒスタミン成分ベポタスチンベシル酸塩を有効成分とし、商品名は「タリオンR」「タリオンAR」の2種類を予定している。
効能・効果は、花粉、ハウスダスト(室内塵)などによるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりの症状緩和。用法・用量は、成人(15歳以上)で1回1錠を1日2回、朝夕に服用する。
医療用医薬品「クラリチン錠10mg」「クラリチンレディタブ錠10mg」のスイッチOTCは、抗ヒスタミン成分ロラタジンを有効成分とし、商品名は「クラリチンEX」「クラリチンEXクイック錠」を予定している。
効能・効果は、花粉、ハウスダスト(室内塵)などによるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりの症状緩和。用法・用量は、「クラリチンEX」が成人(15歳以上)で1回1錠を1日1回、食後に服用。「クラリチンEXクイック錠」が1回1錠、1日1回食後に口中で溶かして服用する。いずれも、毎回同じ時間帯に服用する。
医療用医薬品「アレグラ錠30mg」のスイッチOTCは、抗ヒスタミン成分フェキソフェナジン塩酸塩を有効成分とする小児用の製剤。商品名は「アレグラFXジュニア」「アレグラαジュニア」「アレグラフレッシュジュニア」「アレグラファインジュニア」を予定している。
効能・効果は、花粉、ハウスダスト(室内塵)などによるくしゃみ、鼻みず、鼻づまりの症状緩和。用法・用量は、7~11歳が1回1錠1日2回朝夕、12~14歳が1回2錠1日2回朝夕、7歳未満は服用しないこととした。
エパデールT 製販後調査3年延長
この日の部会で厚生労働省は、持田製薬の高脂血症治療薬「エパデール」のスイッチOTCとして、大正製薬が2013年4月から販売している「エパデールT」の安全性等に関する製造販売後調査を3年間延長することを報告した。
同剤には、承認条件として、3年間の製造販売後調査の実施と、薬剤師が服用対象となる購入希望者を判断し、服用指導や受診勧奨等を適切に行えるかを確認する「適正使用調査」の実施が義務づけられた。
適正使用調査を終えた後、製造販売後調査に移ることになっていたが、薬局での適正使用の実態が明らかになっていなかったため、製造販売後調査を実施できなかった。しかし、このほど薬局による適正使用が「しっかり行えている」ことが分かったことから、本格的に製造販売後調査を実施するため、3年間の延長を行った。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2016年12月9日(金)、アレルギー性疾患治療薬3品目を要指導医薬品として承認することを了承しました。このうち「タリオン」と「クラリチン」は初のスイッチOTCとなり、3品目とも3年間の安全性に関する製造販売後調査が行われるということです。